――企業の人が「うちも外国人向けに何かやりたい」と思ったとき、青木さんからアドバイスするとしたら?

青木:う~ん……。外国人向けかどうかはあまり関係がなくて、結局はその人の熱量が重要だと思います。どんな商品やサービスであれ、提供する人の熱意があれば、国を超えて反応がありますから。

岩田:「こうすれば外国人にウケる」という法則はない?

青木:出してみないとわからない部分が大きいですね。かき氷だって、知らないと食べてみようとは思わないけど、記事にして紹介したら外国人も面白いと反応してくれた。外国人向けだからといって必ずしも純和風にすることはないんです。商品の中身さえ良ければ、自信を持ってオススメすればいいのではと思います。それに、日本人である僕らも中身が良いと思うから、こうやって海外に紹介しているわけですからね。

岩田:相手が外国人であれ、「ここのかき氷はうまいよ!」という熱量が、結果として人を動かすということですね。そういう情報にはありがとうと言いたくなるし、人に伝えたくなる。「MATCHA」はその輪を作り出そうとしている、と。

青木:そうですね。このかき氷もそのひとつです。

岩田:しかし、このかき氷は本当においしいですね。私は日本人なのに、今日はちょっとしたカルチャーショックを受けています(笑)。

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<プロフィール>
青木優(あおき・ゆう)
1989年生まれ。株式会社Sen代表取締役社長。明治大学在学中に世界一周旅行をし、その経験をブログ「Hibilog」で発信。月間20万PVに成長させる。2014年1月にSenを創業。訪日外国人向けWebメディア「MATCHA」をリリースした

<クレジット>
取材・文/小山田裕哉
撮影/小島マサヒロ