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国際化が進むビジネスシーンで、グローバル人材に必要な能力とは何か? 人材育成支援を行う「グローバルアストロラインズ」代表の児玉教仁さんが、ライフネット生命の社内勉強会で、自身の留学体験をもとに語ってくれました。(前編はこちら)

■Hamburger(ハンバーガー)のひと言すら通じない

アルバイトで留学資金を貯め、20歳にして単身渡米をした児玉さん。ペンシルバニア州の地方大学に念願の入学を果たします。

しかし、前編でも説明したように、児玉さんは高校時代には英語がもっとも苦手な科目でした。卒業後も、アルバイトに追われて英会話を磨くヒマはなく、アメリカ行きの飛行機のなかで初心者向けの会話集を開くほどだったそうです。

「衝撃的だったのは、マクドナルドでハンバーガーが買えなかったこと。僕の発音ではHamburgerのひと言ですら通じなかったんです。これから留学生活が始まるというのに、まったくと言っていいほど英会話ができませんでした」

それでも、アメリカでの新生活は始まります。

「最初に受けた授業は『政治学』でした。しかし、初回の授業はガイダンスのため、生徒は誰も教科書を持ってきていない。おまけに教授が話していることもわからない。その、まさにアメリカの大学の最初の授業で、ずっと僕の頭にあったのは、『はたしてこれは正しい教室なんだろうか』という疑問でした(笑)」

2回目の授業ではほかの生徒が教科書を持ってきてくれたので、無事に政治学の授業だと確認できたといいます。