14092500_1みんなが知りたいお金の話、知っておくべきお金の話。岩瀬大輔が「お金のプロフェッショナル」の方々に、直接インタビューしてまいります。第1回のテーマは「結婚とお金」。ベストセラー『夫婦で年収600万円をめざす!二人で時代を生き抜くお金管理術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などで知られるファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんにお話を伺いました。

■「経済的に余裕がないから結婚できない」は言い訳?

岩瀬:花輪さんとは何度もお会いしていますけど、こうやって取材として話すのは初めてですね。今日は「結婚とお金」というテーマでいろいろとお話を聞かせていただこうと思います。よろしくお願いします。

花輪:こちらこそ、よろしくお願いします。

岩瀬:まず結婚という話で最近よく話題に上がるのが、未婚や晩婚が増えているというもの。内閣府が今年3月に発表した、平成25年度「家族と地域における子育てに関する意識調査」によると、未婚男性の結婚しない理由第1位が「経済的に余裕がない」からなんだそうです。5割を超える男性がそう答えているんですが、花輪さんは、この現状をどう思われますか?

花輪:メディアが結婚にかかる費用面ばかりを紹介しているせいなんじゃないかと思います。出産や教育にいくらかかるとか、男性は女性よりもそういった計算をする傾向があります。そこに問題が集中してしまうと、どうしてもネガティブになります。出産、育児、進学など、お金がかかるポイントはいくつかありますが、実際には、結婚することで生活費を抑えることもできます。

岩瀬:食費や光熱費、住居費なんかは、夫婦で一緒に生活しているほうが安く済みますよね。

花輪:二人で住めば支出も減らせますし、二人で働けば収入も増えます。結婚自体は家計にはプラスになるんです。子どもを授かる前の二人で働いている時期というのは、人生でいちばんお金を貯めやすい時期でもあります。

岩瀬:子どもの話で言うと、昔は、子どもがたくさんいたほうが将来的に稼いでくれるとか、老後の面倒を見てくれるとか、ある意味、子どもこそが最高の資産だったわけですよね。それなのになぜ、そう思えなくなったんでしょうね。

花輪:みんながみんな同じ考えではなくなっているんだと思います。未婚・晩婚の時代と言われていますけど、20代で出産されている方も、ものすごくたくさんいるんです。二極化しているということです。

岩瀬:若いうちに出産している人たちは、どういった将来設計を立てていますか?

花輪:私に相談をされる若いお母さんにお話を聞くと、実は、あまり何も考えずに出産しているんですよ。逆に言うと、それでも何とかなっているんですね。月収20万円くらいの片働きで、子どもが3~4人いらっしゃる方がいます。でも何とかなっています。