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みんなが知りたいお金の話、知っておくべきお金の話。岩瀬大輔が「お金のプロフェッショナル」の方々に、直接インタビューしてまいります。今回は業界の異端児と呼ばれるスルガ銀行さんが運営する「d-labo ミッドタウン」にお邪魔し、同社「d-labo(Dream Laboratory:夢研究所)センター長」の杉山拓也さんにお話を伺いました。

■「最後の最後はスルガ銀行」は本当なのか

岩瀬:銀行をいくつ回っても住宅ローンを組めなかった人が、「スルガ銀行なら借りられた」という話をよく耳にします。いろいろ不動産の本にも「審査が通りやすい」と紹介されているようですが、実際のところどうなんでしょう?

杉山:しっかりと審査しているので、「通りやすい」ということだけが強調されるのは、実は本意ではありません……。ただ、そのように実感されている方が多いのは、当社が長年にわたり個人のお客さまと多くのお取引をしてきたからだと思います。独自の与信管理で最適な金利やリスク設定をしているので、他行で借りられなかった人が当社で借りられた、という事例が出てくるのだと思います。

岩瀬:個人が多いというのは、全体ではどれ位でしょうか?

杉山:多くの銀行では、お客さまとのお取引の割合は「法人8:個人2」といわれています。でも当社は全くその逆で、「法人2:個人8」となっています。多くの銀行は、通常、大企業とのお取引ですが、当社は個人のお客さまを中心に多くのお取引をいただいております。

岩瀬:「クレジットは悪くないけれど借りられない」という人たちがローンを組めるようになるのはとてもいいことだと思いますが、他で借りられない人にはそれなりの理由があるわけで、御社としてはリスクが高くなりますよね。その辺りはどのように対応されているのでしょうか?

杉山:リスクというのはつまり、統計的に「貸して大丈夫かどうか」ということなので、お客さまとのお取引の実績が多ければ多いほど精緻なリスク設定をすることができます。また、データを見ること以外にも、お客さまからヒアリングする際に得られる情報がとても重要になってきます。言っていることと実際のご状況が異なる方もいらっしゃいますので、お一人お一人慎重に対応いたします。

■スルガ銀行はなぜ、あれこれ聞いてもスピーディーにお金を貸してくれるのか

岩瀬:例えばどういったことを聞くんですか?

杉山:お客さまの基本的なプロファイルを聞くのはもちろんですが、必ず伺うのが、「この先どうしていきたいか」ということです。現在の資産やキャッシュフローの状況と合わせて、「今後どうしたいか」も重視しています。

岩瀬:審査が通りにくいといわれる自営業の方でも、人生プランがしっかり設計できていれば「貸せる」と判断するのですか?

杉山:1つの判断材料になります。どういうプロセスで今の仕事をするようになったかとか、これからどういうふうに仕事をしていきたいかとか、そういったことも重要なポイントだと思っています。あとはご家族やご友人についても伺いますね。

岩瀬:家族構成や友人の属性が審査に影響するんですか?

杉山:ここでお聞きする理由は、そういった人たちの資産との合わせ技で組めるローンがあるからです。

岩瀬:ややもすると、クレジットの悪い人は友人関係も大切にしていない可能性が高いということでしょうか?

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