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お申し込みサポート部の三宅です。
愛知県犬山市にある明治村というテーマパークが好きでよく行きます。明治時代の建造物を移築・保存している野外博物館で、古い建物好きな私には夢のような場所です。広大な敷地に数十もの建物が点在しており、また屋内展示も充実しているため、1日ではとても回り切れません。NHKドラマ「花子とアン」や「坂の上の雲」のロケ地としても使われており、ちょうどドラマも観ていたので、今年は今まで以上に楽しめました。

古い建物、特に明治~昭和初期の建物が好きなのですが、私にとってその魅力は、従来の暮らしと新しい様式をうまく融合しようと工夫している点にあります。一見、西洋風でも、ところどころ和風の造りも残っている建物が多いのです。明治になって西洋の文化がどっと流れ込んできて、戸惑いつつも、何とかうまく取り入れて、使い勝手よく、日本の暮らしに合わせようとする当時の日本の施工主や大工さんの心意気が感じられます。

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そもそも、この100年の間に戦争や数々の天災があったにもかかわらず、今まで残っているということ自体に心が動かされます。もちろん神社仏閣などは古いものがたくさん残っていますが、もっと短い期間で壊れたり建て替えられたりしてもおかしくない建物-個人宅や学校、店舗など-が明治村にはあり、それらを見るにつけ、「よくぞ100年も生き残った」と感慨深くなるのです。

明治村では妄想が膨らみます。

小・中・高と10年近く剣道部だった私は、無声堂という武道場(建設年代1917年)では、当時の剣士について思いを巡らせます。「やっぱり冬場は凍りつくような床を裸足で歩いたのだろうな。でも昔の人は裸足でもそんなにつらくなかったかもしれない。床がぴかぴかだけど、当時も雑巾がけは下級生がしたのだろうか。」と思ってみたりします。

持ち主が次々と変わった建物もあります。当初は明治政府の要人の邸宅として建てられ、その後は、官舎や野球チームの合宿所として使用されていた家(建設年代1877年)では、その変遷に思いを馳せます。「最初は豪華な邸宅として建てられたのだから大切に使われていただろうけれど、野球チームの合宿所時代はどうだったのかな。中でバットを振り回したりして柱とか傷つけたかも。今は重要文化財になってまた大事にされているのだから、人生(建物生?)もわからないよね。」と。

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どれも100年以上前の建物なので、当然、住まう人や使う人はどんどん変わっています。幸せな時代もつらい時代も、この建物たちは全部見てきていて、そして今ここにある。その事実に驚くし、敬意を表したくなります。

話は飛びますが、私たちの会社は100年続く会社を目指しています。100年の間には、働いている人も変わるし、幸せな時代もつらい時代も、きっとあるのでしょう。それでも、100年後に残っているよう、今の時代の私はできることを精一杯やろうと思うのでした。

今年は明治148年だそうです。ずっと続いて今がある。そう思うと、なんだか明治時代もそれほど遠い昔のことではなく、そしてこの先の100年も遠い未来ではない気がしませんか?

※2015年2月27日「ライフネット生命保険 社員ブログ」より