生命保険には、死亡に備える「死亡保険」や、入院・手術などに備える「医療保険」、がんに備える「がん保険」、子どもの教育費に備える「学資保険」など、さまざまな種類があります。さらに、それぞれの保険の種類の中は、保険期間などの違いによって種類が分かれています。

例えば死亡保険の場合、保険期間が定められている「定期保険」や、保険期間が一生続く「終身保険」、その他に「養老保険」「定期付終身保険」などたくさんの種類がありますが、ここでは保険期間による違いを理解するために、死亡保険の「定期保険」と「終身保険」を比較してみましょう。

※この記事は、内容を更新して再掲しています。

■大きな保障が必要な期間と、亡くなる確率が高くなる期間は異なります

死亡保険の基本的な役割は、ご契約者が亡くなったときに残された家族の生活やお子さまの教育費などに備えるというものです。

万が一、若いときに亡くなった場合の方が残された家族のその後の生活が長いので、必要な保障額が大きくなります。加えて、若いときの方が一般的に預貯金が少ないため、「預貯金は少ないけれど将来残すべき額が大きい」ものです。

年齢が上がるにつれ、万が一の場合に残すべき金額は減っていきます。子どもが成人していれば教育費はかかりませんし、年金がもらえる年齢になったり、ローンを払い終わったりして家賃がかからないケースなどもあります。また、若いときよりは預貯金もある程度余裕があるのではないでしょうか。

このように、大きな保障が必要な期間と、亡くなる確率が高くなる期間は異なるのです。

同じ保障額を準備するには「定期型」の方が保険料が安くなるため、特に若い方には死亡保険は定期型がおすすめと言えます。

■「定期型」と「終身型」、保険料の差はどのくらい?

公益財団法人生命保険文化センターが発行している『ほけんのキホン』(2022年6月改訂版)という冊子に掲載されている例では、30歳男性が30年間、保険金1,000万円の死亡保険を契約した場合、「定期型」の場合には保険料払込総額が112万円(月額3,100円)となっています。

一方「終身型」では、同じ30歳男性が30年間、保険金1,000万円の死亡保険を契約した場合、保険料払込総額は996万円(月額27,700円)。定期型と比べると、払込総額は約8.8倍になります。

「終身型」では、契約者は保険期間中に必ず亡くなるので、保険会社には確実に支払いが発生します。その支払いに対応するために、保険会社は保険料のほとんどを保険金の原資として残さなければなりません。そのため、同じ保険金額でも保険料で上記のような差が出ます。

■「終身型」死亡保険のメリットは?

先ほどの例に沿って、「終身型」の保険料27,700円を払う代わりに、30年間毎月27,700円の積み立てをすれば、「終身型」の保険料27,700円で得られる1,000万円の保障と同程度の額を貯めることができます。

ですが、積み立てを始めてから30年間、万が一の事態が起こらないという保証はありません。手元に現金があるとつい使ってしまってなかなか貯蓄できない、という方にとっては、「終身型」の保険にすると毎月の保険料の引き落としによって強制的に保障を準備できるメリットがあります。

保険料を積み立てのつもりで支払い続け、将来解約すれば、ある程度まとまったお金をつくることができますし、保険料として支払った分は、控除による節税メリットも得られます。

■「医療保険」の場合は「終身型」?「定期型」?

では、「医療保険」の場合は「定期型」と「終身型」をどのように考えればよいのでしょうか。医療保険は「終身型」の方が安心が長く続くため、一般的にはおすすめです。入院リスクは若いうちは低く、60、70、80代と、年齢が上がるごとに大きくなります。「定期型」の場合、年をとってからの更新は保険料が高額になり、一定の年齢を超えると契約が更新できなくなることもあります。その点、若いうちから「終身型」の契約をしておけば、同じ保障が一生続く安心感があります。

ただ、医療保険についても、考え方次第では「定期型」を選ぶメリットもあります。高齢になったときにかかる医療費は預貯金でまかなう、と割り切って「定期型」の契約にすれば、若いうちの保険料を抑えることができます。

いずれにしても生命保険は、ご自身の考え方によって、納得できる形を選ぶことが一番です。そのためのお手伝いとして、ウェブサイト、チャット、お電話など、ご都合のよい方法でいつでも、お気軽にご相談ください。
●ライフネット生命 保険相談サービス

<クレジット>
文/ライフネットジャーナル オンライン 編集部

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