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■生活習慣病の若年化の原因は食生活!?

近ごろ、食の欧米化や生活スタイルの変化が原因で生活習慣病やその予備群といわれる人が多くなっています。
また栄養の乏しい食生活は、体力の低下や抜け毛などを引き起こし、一人で食事を摂る「孤食」の子どもが問題となってきた結果、生活習慣病の若年化も心配されています。
昔に比べて欧米化した食事では肉類やバター、生クリームなど高カロリーの食品を使うことも多くなりました。

この食の背景を見直そうと、最近ではヘルシーな「和食」が再び注目されつつあります。
日本古来の和食はバランスのとれたすばらしい健康食で「まごわやさしい」は理想の食卓のための合言葉です。
それでは、その食材とは具体的にどのようなものでしょうか?ひとつずつ解説していきます。

●「ま」……豆類

中でも大豆は良質なたんぱく質を含み、栄養バランスがよく、生活習慣病の予防に効果的です。食物繊維も多いので元気な腸のためにも欠かせない食品です。
赤血球の構成要素となっている鉄分や健康な骨や歯をつくるために必要なカルシウムも豊富です。おなじみの豆腐、納豆、みそ、醤油などは和食中心の食事では日常的に食卓に登場するので、よい習慣になっていますね。

●「ご」……胡麻をはじめとする種実類

アーモンドやピーナッツ、クルミなどもこの分類に入ります。これらは老化の原因になる活性酸素を防ぐ作用があるので、少しずつでも毎日摂りたい食品です。
すりごまにして食卓に出しておけば、ドレッシングや、みそ汁に入れて使用できるので便利です。

●「わ」……わかめを含む海藻類

ひじき、海苔、昆布などが挙げられます。海藻類はカルシウムを多く含み、食物繊維もたくさん含んでいるので腸の働きを活発にしてくれます。
食物繊維は血液中のコレステロールを減らし、糖尿病などの生活習慣病の予防に効果的です。

●「や」……野菜類
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野菜はビタミンやミネラル・食物繊維を多く含むため、野菜をよく摂取する人は脳卒中や心臓病などにかかる確率が低いという研究結果があります。

特に、ほうれん草やにんじん、かぼちゃなど、カロテンを多く含むものは、油と共に調理することで体内での吸収率が高くなります。

またレタスやキャベツなどの淡色野菜はビタミンCを多く含み、身体の水分を調節してくれるカリウムも豊富に含まれています。目標は1日「350g」です。なかなかしっかり350gを食べるのは大変ですが、塩でもんだり、温野菜のようにサッと熱を通したりしたほうがかさが減り、たくさん食べられるのでおすすめです。

●「さ」……魚類

魚は良質なたんぱく質を豊富に含んでいますが、特に青魚はDHA、EPAといった不飽和脂肪酸という油が多く、血液をサラサラにしたり、悪玉コレステロールを減らすことが知られています。

●「し」……椎茸をはじめとするきのこ類

きのこにはビタミンDが多いのでカルシウムの吸収を助けてくれます。また日光に当てることでビタミンの量が多くなるため、干しきのこにして保存しておくと、いつでも使用することができ栄養も高まっておすすめです。
カロリーも低く、食物繊維もたっぷり含んでいるので満足感を得られ、たくさん食べても安心ですね。

●「い」……イモ類

イモ類に含まれているカリウムは摂りすぎた塩分を体外に排出する作用があります。またイモ類のビタミンCは熱に強く、冬場の貴重なビタミン源としてぜひ1日に1食はメニューに取り入れたいですね。

■「まごわやさしい」を始めよう!

私たちの体は毎日の食事から作られています。元気な体を保つためにはバランスのよい食生活をすることが大切ということがわかりましたね。

1回の食事で「まごわやさしい」すべての食材が摂取できることが理想的ですが、あれも これも食べなくてはいけないと思うとストレスになってしまうので、1日のうちにこれらの食材がまんべんなく使えるように心がけましょう。

いつの間にか「まごわやさしい」が習慣になるように、まずは意識して毎日の献立に取り入れてみてくださいね。

<クレジット>
文/ライフネットジャーナルオンライン 編集部

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット