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生命保険に加入する上で検討すべきポイントは、保険金額と保険期間の2つ。今回取り上げるのは「保険期間の決め方」です。「HDI問合せ窓口格付け(生命保険業界)」において、最高評価「3つ星」を獲得したライフネット生命コンタクトセンターの保険プランナーがアドバイスします。

※ライフネット生命は、HDI-Japanが主催する、2020 年「HDI 格付けベンチマーク(公開格付け調査・生命保険業界)」において、「問合せ窓口格付け(コンタクトセンター)」「Web サポート格付け (ウェブサイト)」の両部門で、最高評価の3つ星を獲得しています。

※こちらの記事は、内容を更新して再掲しています。

■Q:生命保険の「保険期間」はどう設定すればよいですか?

30歳男性で、家族構成は妻と、今年子どもが生まれる予定です。私に万一のことがあった場合に備えて、生命保険の加入を検討していますが、「保険期間」の設定について、10年にして更新するか、それとも、65歳までと決めて申し込むか、どちらがよいか悩んでいます。保険期間を決める基準や目安があれば教えてください。よろしくお願いします。

■A:今回設定する死亡保険金額がいつまで必要なのか? がポイントです

ライフネット生命コンタクトセンターの保険プランナーが回答いたします。死亡保険の加入を検討されており、その保険期間についてのご相談でございますね。

まずは簡単に、生命保険の「保険期間」についてご説明します。死亡保険には、保険料支払いと保障が一生涯続く「終身保険」と、保険期間を一定に区切る「定期保険」があります。「定期保険」には、さらに、保険期間を何年、と区切って都度契約を更新していく「更新型」と、保険期間を何歳まで、と年齢で区切る「歳満了」というものがあります。
例えば、保険期間が「10年」というのは更新型。「65歳まで」というのは年齢による歳満了です。

◆更新型と歳満了とは?

死亡保険の保険料は、予定死亡率・予定利率・予定事業費率の3つの予定率に基づいて計算されています。その中で、予定死亡率は、年齢・性別ごとの死亡率をもとにして保険料を計算するため、年齢が高くなるほど保険料は高くなります。

したがって、「10年更新型」の場合、30歳で加入すると最初の保険料は30歳から40歳までの保険料で計算されており、10年後の更新時には40歳から50歳までの保険料、次は50歳から60歳までの保険料と、契約年齢が上がっていくため、保険料が上がっていくということになります。

それに対して、「歳満了」は加入した年齢から設定した年齢までの保険料で計算されており、ずっと同じ保険料ですから、保険料が上がることはありません。ただし、「更新型」よりも最初の保険料は高くなります。

◆更新型のメリット……更新時に健康状態を問われない

更新型と歳満了のもうひとつ大きな違いは、更新時にお客さまの健康状態の審査を行うか否かという点です。例えば、65歳までの歳満了でご契約した場合や、満了時にやっぱりもう少し長く保障を持ちたいと思った場合、再度、新規でお申し込みいただく必要があります。新規で申し込みとなりますと、加入時にまた審査がありますから、その時の健康状態によってはお引き受けできない可能性もございます。

なお、更新型の場合、更新のタイミングで保険料は上がっていきますが、更新時の健康状態は問われません。

ということで、更新型にするか、歳満了にするかは、お支払いする保険料と健康状態のバランスを見て判断されるのがよろしいかと思います。

◆同じ死亡保険金額の場合、保険期間を長期に設定した方が総額の保険料は安くなる

では、思い切って、65歳ではなく90歳までの歳満了で設定すれば支払う保険料の総額を安く、かつ、保障を長く持てるという考えもあるかと思います。しかし、そうすると毎月の保険料は高くなります。
例えば、ライフネット生命の定期死亡保険「かぞくへの保険」を30歳男性で定期死亡保険を2,000万円に設定した場合、下記のようになります。

・期間10年(更新型) 月額保険料  1,886円
・90歳まで(歳満了) 月額保険料 13,598円

※この保険には、満期保険金や配当、また、解約返戻金はありません。2020年11月時点の保険料率にて算出

90歳での死亡時にこの2,000万円の保障が必要な方ももちろんいらっしゃいますが、「高齢になったらお葬式代くらいあればよい」「子どもが成人になるまで保障が充実していればよい」という方もいらっしゃいますよね。つまり、保険料を抑えるためには「この死亡保険金額がいつまで必要なのか?」ということを基にご設定いただくのがよろしいかと考えます。

家族構成や経済状況、住居の形態、お子さまの進学や就職など、人生にはさまざまな変化がつきものです。人生の変化により適正な保障内容も変わってくるため、ライフイベントの発生は保険を見直すタイミングと言われています。

◆お子さまの成長に合わせた保険期間で考える場合

例えばお子さまが誕生するタイミングで保険に加入する場合には、お子さまの教育費や養育費を目的とし、「お子さまが成人するまで」の保障ということで、保険期間を20年にするとよいでしょう。20年間は更新がありませんので、保険料も変わりません。

保険期間を10年更新にした場合には、最初の10年間は保険期間が20年の契約よりも月額保険料をおさえられますが、20年の総額保険料を比べると、保険期間が20年の方が総額の払い込み保険料は安くなります。

同じ死亡保険金額の場合、保険期間を長期に設定した方が総額の保険料は安くなるという法則ですね。

また、学校に関する教育費の他、塾や習い事、クラブ活動などの出費もあります。お子さまの教育費がかかるときには保険料を抑えたいですよね。
というわけで、最初の10年を安くすることよりも20年間同じ保険料で継続する20年という保険期間の方がライフサイクルにあっている、と考えることもできます。

◆更新時に死亡保険金額を減額することで効率よく継続する

更新型にすると、更新時の見直しとしては、

・そのままの保険金額で更新する
・保険金額を減額して更新する
・(保障が不要になったため)解約する

と、選択肢が3つに広がります。更新時のご状況に応じて、ご選択いただくのがよいでしょう。

多くの定期死亡保険の場合、更新は自動更新となり、ご健康状態にかかわらず更新いただけますから、ご自身の傷病歴等も鑑みて選んでみてください。

◆65歳満了の定期死亡保険が役に立つ場合

65歳満了という保険期間の定期死亡保険については、明確な目的がある場合におすすめです。

例えば、住宅ローンなどをお持ちの方で、団体信用生命保険の代わりに定期死亡保険をお申し込みいただき、ローン償還期間に限定して、65歳の年齢による歳満了でお持ちいただいている方もいらっしゃいます。

ある期間に限定して保障をつけて、保険期間中にローンの残債金額に応じて減額していく場合には、65歳満了型というのもよろしいのではないでしょうか。

お客さまが保険をご検討いただく上でご相談などがございましたらライフネット生命の保険プランナーが無料で相談を承ります。ぜひご活用ください。

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文/ライフネットジャーナル編集部