写真左:岩瀬大輔(ライフネット生命社長)、右:石川康晴さん(株式会社ストライプインターナショナル 代表取締役社長兼最高経営責任者)

写真左:岩瀬大輔(ライフネット生命 社長)、右:石川康晴さん(株式会社ストライプインターナショナル 代表取締役社長兼最高経営責任者)

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「earth music&ecology」などのアパレルブランドを展開する株式会社ストライプインターナショナル(旧株式会社クロスカンパニー)が、10月25日よりライフネット生命の女性向け終身医療保険「新じぶんへの保険レディース」の取扱いを開始します。一見、つながりがなさそうな「アパレル」と「保険」が、どのようにしてつながったのでしょうか。ライフネット生命 社長の岩瀬大輔が、ストライプインターナショナル 石川康晴社長に訊きました。

■なぜアパレル会社の社員が保険を勉強?!

岩瀬:3年前、とある有名なショップチェーンを経営している社長に、「今一番注目されている経営者は誰だと思います?」と聞いたら、石川さんの名前が出てきました。それで僕は石川さんにどうしても会いたいと思って、石川さんに縁がありそうな方を経由してお会いすることができました。それ以来、親しくさせていただいていますが、石川さんは、ライフネット生命のこと、いつからご存知でした?

石川:急な質問ですね(笑)。知ったきっかけはCMだったと思います。「ライフ、ネット、生命♪」のメロディーが耳に残りました。ネットで保険に入るというところが「新しいな」と思いました。

岩瀬:ストライプインターナショナルさんといえば「earth music&ecology(アースミュージック&エコロジー)」などで知られるアパレルの会社ですが、今回ライフネット生命の女性向け終身医療保険「新じぶんへの保険レディース」をお客さまへご紹介いただくことになり、ありがとうございます。みなさん、「なぜアパレルの会社が保険を?」と疑問に感じるところだと思いますので、今回の経緯を教えていただけますか?

石川:当社は昨年(2015年)、事業領域をアパレルから「ライフスタイル&テクノロジー」に拡大させ、今年3月には21年間使用していた「クロスカンパニー」という社名を「ストライプインターナショナル」に変更しました。新たなチャレンジ領域となるライフスタイルには、素敵に着飾るファッション、健康を意識した食事、癒しの空間となる住居といった「衣食住」のすべてが含まれます。読書や映画鑑賞などの文化もそうです。

11月に東京の自由が丘に「KOE GREEN(コエグリーン)」というサラダショップをオープンするのも、ライフネット生命の女性向け保険を扱うのも、「安心」や「安全」をキーワードとしたライフスタイルをお客さまに提供していくための新しい挑戦です。

岩瀬:他社にも女性向け医療保険がある中で、ライフネット生命を選んでいただいたポイントは何ですか?

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石川:スマートさです。保険料がスマート、申込み方法がスマート。保険金の支払いが早いというのも含めてすべてがスマートだと思います。「保険のコンビニ」という言い方は極端ですが、夜中でも申し込めるのは便利ですよね。対面販売だと休日の数時間を費やさなければいけないので、新しいライフスタイルの中でスマートに時間を使う主に30代、40代の人たちに合っているサービスだと思います。

当社としてはライフネット生命の保険をレコメンドしていきますが、お客さまが申し込むかどうかは別として、家事や育児、仕事を効率よくこなすだけでなく、保険という安心がワークライフバランスの中にあってもよいのではないかと考えるきっかけになればと思っています。

岩瀬:ストライプインターナショナルの社員の方に保険を扱ってもらうための試験を受けてもらうなど、いろいろとご尽力をいただきました。社内での反響はどうでしたか?

石川:担当者もアパレルの会社に入って、まさか保険の勉強をして資格を取りに行くとは想像もしていなかったようです(笑)。結果として全員が無事に合格したこと以上に、保険というものに興味を持つようになったことはよかったと思います。新たなチャレンジ領域となるライフスタイルというのはどういうことなのかと考える起爆剤になりました。

岩瀬:女性の生き方や健康でいうと、保険以外にも乳がん啓発活動の「ピンクリボン運動」にも取り組まれているようですね。

石川:当社は「働く女性をサポートしよう」というコンセプトを持つ会社です。女性が長く働くために、乳がんを含めた女性特有の病気に対しても私たちは理解を深めて、サポートをしていかないといけません。そこで毎年10月に対象商品の売上の一部を乳がん啓発団体へ寄付する独自のプロジェクトを実施しています。ピンクリボン運動は世界中のタレントや俳優、欧米のラグジュアリーブランドなどが積極的に支援しています。日本でもアパレル企業が中心になってこの運動に参加しています。

■働くママを助ける「短時間勤務制度」「イクメン推進休暇制度」

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岩瀬:ストライプインターナショナルは女性従業員の割合が高い会社と聞いていますが、管理職も多いのですか?

石川:社員約3,250人のうち91%が女性、そして管理職の53%が女性です。国が女性管理職の比率を2020年までに30%にするという目標を掲げましたが、それよりも高い。北欧の企業並みに高い水準です。

岩瀬:すばらしいですね。管理職の数字は自然に上がりましたか? それとも意識しながら上げていったのですか?

石川:30%くらいまでは自然に伸びていきましたが、女性が働きやすい環境づくりのための制度設計をする中で、より伸びていきました。大手婦人服ブランドや、それを扱う大手百貨店でも1割程度。大手化粧品メーカーでも2割に届いていません。

岩瀬:ストライプインターナショナルの数字は突出して高いのですね。女性をサポートする制度としては、具体的にどんなものがありますか?

石川:法律だと出産予定日の6週前から産前休暇を取れることになっていますが、人によっては安定期を越えたタイミングでも調子がよくないことがありますので、当社では最大12週前から休める「マタニティ支援休暇制度」を用意しています。予定日6週間前のギリギリまで働く人もいれば、制度を使って2か月以上前から休みに入る人もいます。

岩瀬:復帰のサポートもされていますか?

石川: 法律上は、子どもが1歳の誕生日前日まで育児休暇を取ることができますが、当社では本人希望があれば1か月の伸長が可能です。
「たった1か月長いだけか」と思われるかもしれませんが、伸長することで1歳の誕生日を一緒にお祝いすることができますので、お母さんにとっては子どもの成長を見守れる、とても意味がある制度なのです。

また、法律の規定に基づき待機児童の場合は1歳6か月までは延長が可能です。

岩瀬:お母さんにゆっくりしてもらいたい、そして戻ってきてもらいたいという思いを込めての1か月なのですね。

石川:復帰後、いきなりフルタイムで働くのが難しいお母さんもいます。そこで1日4、5時間の勤務時間でも正社員として働き続けることのできる「キッズ時短制度」を導入しています。もう少し働きたい人は6時間でも可。人それぞれに事情が異なるので、バリエーションをもたせています。

岩瀬:すばらしい制度だと思います。でも1日4時間勤務で正社員雇用というのは、福利厚生などを維持するうえで会社にとって負担になっていませんか?

石川:実は4時間制を始めた当初は、最初はそのコストをペイできないのではないかと思っていました。しかし現場で店舗責任者などにヒアリングしたところ、短時間勤務の社員のほうが時間あたりのパフォーマンスが高い印象を受けました。たとえば販売員なら、それだけ効率よく売り上げている。そういうことが分かったので、会社としてもこの制度を後押しする方向に加速していきました。

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岩瀬:実感として「子育てしながら働く女性って集中力がすごいな」って思うことがあります。仕事を早く終わらせて帰らないといけない事情もありますし。でもこれだけ女性が多い会社だと、常にたくさんの女性社員が産休・育休に入っているのでしょうね。

石川:確かにどんどん産休に入っていきますが、その分、戻ってくるママもいるのでうまく回っています。ただこれらの制度を維持していくには、上司の理解も必要だと思いました。働くママへの理解が低い上司だと、せっかく制度があってもうまくいかないので、10歳以下の子どもがいる男性社員については、「イクメン推進休暇制度」を取ってもらうようにしました。これは半ば強制的な休暇としています。

岩瀬:分かりやすいネーミングですね(笑)。具体的にはどんな制度ですか?

石川:家事や育児をすることを前提として、毎月1日の公休を付与します。もちろん、給与も支給されます。ただし条件があって、目的に沿った休みを取っていることを証明する「確認書」に、家族のサインももらうことになっています。制度が間違った使われ方をしてしまうと、ママが一生懸命育児をする一方で、パパはゴルフの打ちっぱなしに行ったり、飲みに行ったりということになりかねませんので(笑)。

岩瀬:家族が監視してくれているというわけですね。

石川:1日のスケジュールを抜き打ちで提出させることもあります(笑)。この制度を導入してよかったのは、男性のミドルマネジャーが、働くママの気持ちが分かるようになったということです。古い体質の会社だと、保育園から「お子さんに微熱がある」という知らせを受けたママが上司に「帰らせてください」とお願いをしても、「もう少し預けられないか」とか「他の人に頼めないか」となりかねない。うちは逆です。「すぐ帰れ」と言う。

岩瀬:御社の制度はライフネットでも真似してみたいですね。今度人事の方を紹介してください(笑)。

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(後編につづく)

<プロフィール>
石川康晴(いしかわ・やすはる)
ストライプインターナショナル代表取締役社長兼CEO。1970年12月15日岡山市生まれ。岡山大学経済学部卒。京都大学大学院在学中。公益財団法人 石川文化振興財団 理事長。内閣府男女共同参画推進連携会議議員。94年創業。95年、クロスカンパニーを設立。99年に「earth music&ecology」を立ち上げ、現在売上高はグループで1,100億円を超える。グループ従業員は約4,600名、店舗は国内外合わせて約1,300店舗まで拡大。2011年9月には中国に進出。宮﨑あおいを起用したテレビCMでも注目を集める一方、女性支援制度の充実、地域貢献活動へも積極的に取り組む。2016年3月に、株式会社ストライプインターナショナルに社名を変更。2016年7月、企業家大賞受賞。

<クレジット>
取材・文/香川誠
インタビュー写真/村上悦子

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