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2016年、ライフネット生命保険の社員有志が部門を横断してチームを組み、全国各地で行われたLGBTパレードに参加しました。その模様を編集部がレポートします。

*性の多様性を啓蒙するイベント。LGBTとは、L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダーの頭文字をとった単語で、セクシュアル・マイノリティ(性的少数者)の総称のひとつ。

■LGBTへの理解を広める「レインボーフォトプロジェクト」

当社では、2015年11月4日から死亡保険金受取人の指定範囲を拡大し、「同性のパートナー」を受取人に指定できるサービスを開始しました。これと同時に、LGBTに対する理解をひとりでも多くの方に広めたいという想いからさまざまな取り組みを行っています。LGBTパレードへの参加もその一環です。

2016年は、

  • 5月東京「TOKYO RAINBOW PRIDE 2016」
  • 7月沖縄「ピンクドット沖縄2016」
  • 9月名古屋「虹色どまんなかパレード」、
  • 10月大阪「関西レインボーパレード」、横浜「横浜ダイバーシティパレード」、
  • 11月福岡「九州レインボープライドパレード」

の計6つのパレードに参加。パレードにあわせさまざまな企業や団体がブース出展をするなか、当社は「レインボーフォトプロジェクト」を企画し出展しました。

各地のフォトプロジェクトで参加してくれた皆さんの写真は、1枚の大きな紙に貼って、ライフネット生命のオフィス内に飾られています

各地のフォトプロジェクトで参加してくれた皆さんの写真は、1枚の大きな紙に貼って、ライフネット生命のオフィス内に飾られています

この企画は、参加者が当社で用意したレインボーフラッグを背景に撮影していただくとライフネット生命が1回あたり100円をLGBTサポート活動資金として積み立てるという取り組みです。もちろん参加者のご負担はなく、無料です。
積み立てた資金は、ライフネット生命の取組み事例が掲載されているLGBTに関する児童書の購入資金に充てられ、全国の図書館やコミュニティスペースに寄贈を行います。16年は、計6か所の出展でのべ700組以上の方にご参加いただきました。

当社が参加した6つのパレードのうち、「TOKYO RAINBOW PRIDE」共同代表理事の杉山文野さんと、「九州レインボープライド」実行委員会代表のあなたののぶゑさんに、今年のパレードについてコメントをいただきました。

■LGBTパレードは、当事者の方々にとっても貴重な場だった

イベント来場者の方に趣旨をお伝えすると、「ぜひやろう!」と言って積極的に参加してくださいました。会場にはLGBT当事者のみならず、「アライ」と呼ばれるLGBTを支援する方々もたくさんいらっしゃいました。

●東京レインボープライド共同代表理事 杉山文野さんの話
2016年5月8日、東京レインボープライド2016最終日、渋谷区にある代々木公園はカラフルな装飾と数えきれないほどの笑顔で埋め尽くされていました。キャロライン・ケネディ元駐日アメリカ大使をはじめとする各国大使のスピーチ、全国各地から集ったLGBT関連団体やスポンサーとなった大手企業のブースは100以上、2日間で7万人超えと過去最高の来場者を記録し、歌手のCharaさんと華やかなドラァグクイーンたちによる盛大なステージでその幕を閉じました。

4,500名ほどの参加者だった2012年からたった4年で15倍以上の参加者になるとは誰が予想していたでしょうか。以前は参加者のほとんどがLGBTの当事者だったのに対し、近年ではそのお友達やご家族といったアライの方々の参加が増えているのも特徴的だと思います。特に2015年に渋谷区と世田谷区で同性パートナーシップ証明書の発行がスタートして以降は、LGBTに対する企業の取り組みが活発となり、大小さまざまな企業の方にもご参加いただけるようになりました。

●九州レインボープライド実行委員会代表 あなたののぶゑさんの話
2016年のパレードに関しては、昨年に比べ飛躍的に来場者が増えたことを実感します。特に親子連れが多かったように見受けられました。また、出店企業さまやご協賛企業さまの対応も少しずつですが変化しているように感じます。ただ、このイベント自体が”東京からの風”という感じが否めないのは事実です。

福岡の企業も少しずつ反応が出てきていますが、福岡を代表する企業の名乗りがまだなく、福岡もまだこれからの土地なのだと実感しています。イベントを続けていくことで、福岡の企業にも理解の輪が広がってくれればと思っています。

ライフネット生命のメンバーも当初、どのような方がレインボーフォトプロジェクトに参加してくださるのか、そもそも参加してくださる方はいらっしゃるのか、といった不安もありましたが、そんな心配はまったく無用でした。このパレード自体が、LGBT当事者のみなさんにとって大切な自己表現の場だったのです。
当事者の中には、普段の生活がストレスフルな方もいるかもしれません。職場や学校でオープンにしない方も多くいらっしゃるでしょう。

全国で行われたLGBTパレードは、もちろん参加者はマイノリティの中の一部ではあるものの、同じように悩む方も集まりますので、見えない束縛から解放される貴重な場になっているのではないかという印象を受けました。

そのほか、フォトプロジェクトには、パレードにボランティアスタッフとして参加している中学生や高校生も立ち寄ってくれました。若い世代が、このイベントをきっかけにしてLGBTに関心を持ってくれるのは、とてもうれしいことです。
というのは、私たちは、まずは「LGBTについて知る」ということが大切だと考えているからです。
このイベントに参加した当社のスタッフの中にも、最初はLGBTについて「ほんとうに身近にいるのだろうか」という疑問をもつメンバーもいましたが、取り組みに参加することで、「過去を振り返ると、LGBTに対する理解がないがゆえに誰かを傷つけていたかもしれない、という気づきを得た」という声を多く耳にしました。これらの経験は、当社のメンバーにとって、たいへん大きな発見となったのではないかと思います。

イベント全体のトピックといえば、九州レインボープライドは専門学校などの学生たちとともにコラボをしていることだと思います。LGBTを授業の一環として取り入れつつ制作活動をしてもらうという新しい試みでLGBTの事を考えるきっかけ作りができていると思います。また、先生の引率による高校生のボランティアも多数参加しています。
2017年は「すべての未来の子ども達のために」というテーマを変わらず掲げてまいります。今後も親御さん世代に伝わるよう、働きかけをしていきます。(あなたののぶゑさん)

■特別なことは要らない。尊重して自然に接するだけ

LGBTパレードに参加する当社のスタッフたちは、事前に社内研修を受けることになっています。また、全社の取り組みとして外部から講師の方をお招きして、LGBT研修を行っています。
LGBTの方との向き合い方には、「こうしなくてはいけない」という決まりはなく、基本的に自然体でいいと考えています。特にパレードはお祭りですので、「参加された方に楽しんでもらおう!」という気持ちで参加しています。実際、参加される方々の衣装はみんなユニークだったり、ファッショナブルだったり、それだけで気分が華やぎ、多くの方と会話することも刺激になりました。

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冒頭でも触れましたが、当社は2015年11月に死亡保険金の受取人に同性パートナーを指定できるように指定範囲を拡大するサービスを開始しました。当社では、その数年前から社内のプロジェクトチームを中心に、生命保険会社として同性カップルたちに対し何ができるのかを考え、調査をしながら準備を進めてきました。

その積み重ねが、新たな保険サービスにつながり、また本業以外でもLGBTイベントへの出展、自社セミナー、インタビュー取材なども重ねてきた結果、任意団体「work with Pride」が策定した、企業や団体の性的マイノリティに関する取り組みの評価指標「PRIDE指標2016」において、最高評価の「ゴールド」を受賞しました。

さらに、LGBTパレードで出展した「レインボーフォトプロジェクト」は、応募企業・団体の取り組みの中から特に優れた事例として「ベストプラクティス」に選んでいただきました。今後もますます多様性が自然に受け入れられる社会になっていくよう、微力ながらチャレンジを継続していきたいと思います。

最後に、杉山文野さん、あなたののぶゑさんからいただいたメッセージを紹介します。

●東京レインボープライド共同代表理事 杉山文野さん
今後は海外のパレードとも連携し、活動の輪をより一層広げていきたいと思っています。韓国や台湾で行われるプライドパレードへの参加はもちろんのこと、プライドパレードの原点でもある「ストーンウォールの反乱**」から50周年となる2019年のNYプライドへは日本チームとしても参加予定です。

このように現在は2020年に向けその視野を世界に広げ活動を行うとともに「東京レインボープライド2017」の開催に向けスタッフ一同、鋭意準備を進めています。
ぜひみなさんも遊びにいらしてくださいね!ハッピープライド!

**1969年6月28日、ニューヨークのゲイバー「ストーンウォール・イン (Stonewall Inn)」が警察による踏み込み捜査を受けた際、居合わせた「同性愛者らが初めて警官に真っ向から立ち向かって暴動となった事件」と、これに端を発する一連の「権力による同性愛者らの迫害に立ち向かう抵抗運動」を指す (Wikipediaより)

●九州レインボープライド実行委員会代表 あなたののぶゑさん
九州レインボープライドというイベントを通してすべてのいろんな方が連結し、互いを守り、慈しみあい、誰もが幸せになるためのプラットホームになれればと感じています。

LGBT当事者だけでなく、どんな方でも幸せになっていいのだと思っています。LGBT当事者以外にもこの社会が生きにくいと感じている方はたくさんいらっしゃると思います。理由はそれぞれかもしれません。でも一歩ずつみんなが幸せになるための社会の作り方が進んでいるように思います。その勢いをつけるためにも 「生きづらさ」を感じている私たちみんなが声を上げることが大切なんだと思います。声の上げ方はそれぞれでいいと思います。

私たちは、楽しいことを通して知ってもらうことが重要だと感じています。楽しいことは人を幸せにします。寛容にします。心をほぐしてくれると信じています。だからこのイベントするんです。そこに参加して楽しいことを実感するだけで一歩が動き出すかもしれません。 遊びにくる感覚で自分自身の一歩を出してみてください。

<クレジット>
文/ライフネットジャーナル オンライン 編集部

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