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「妻が加入する保険の保険料は、夫が支払っても妻が支払っても、家計支出は変わらないし、万一のときに受け取る保険金も変わらない」とお考えではありませんか?

実は、契約者(保険料を負担する人)と被保険者(保障の対象となる人)を同一にするか別にするかで、保険料の所得控除や、保険金を受け取る際の税金などの面に、違いが生じます。夫と妻の収入にもよりますが、どちらが保険料をお支払いするかによって、メリットに差が出ることがあるのです。

以下、「妻が加入する保険」(妻が契約者・被保険者となる)の場合をみてみましょう。

■妻が保険を契約すると、税金面でお得になる?

一般的に共働き家庭の場合、税金という観点から考えますと、契約者(=保険料の支払者)は妻にする方がベターとなるケースが多いでしょう。

なぜなら、生命保険料控除が使えるからです。生命保険料控除とは所得控除のひとつで、1年間に支払った生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料に応じた一定額が、その年の所得から差し引かれる制度のことです。

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共働きであれば妻の収入がありますから、ご自身の所得のうち一定の金額が控除される、つまり所得を減らすことで税金が一部戻ってくることになります。ですから、一般的には妻が加入した保険のお支払いは、妻本人に設定した方が、メリットが大きいと言えるでしょう。

では、妻がパートやアルバイト等で所得が少ない場合はどうでしょうか。妻と夫の年収差がかなり大きい場合、所得が多いほど高い税率が課せられますから、夫の方ですべて控除を使ってしまった方が、節税効果が大きくなる可能性があります。

ただし、生命保険料控除は、それほど大きな金額は使えません。この制度は、支払った「生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」において、所得税控除はそれぞれ年間で1種類につき4万円、最大でも3種類で12万円という上限があるのです。

さらに、控除額は年間に支払う保険料に応じて変わります。具体的には、次の表を参考にしてください。

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例えば、「生命保険料」の控除額が4万円の場合は、年間の支払保険料が8万円以上となります。年間で8万円というと、1か月あたりに支払う保険料は約6,700円。一般的なご家庭ですと、夫自身の保険料だけで控除額の満額になってしまうことの多い金額です。

夫と妻の年収に大きな差があり、かつ夫が契約する保険の保険料が月額約6,700円(生命保険、介護保険、年金保険それぞれの種類の総額)より低いなら、夫が妻の保険の契約者になった方が生命保険料控除による節税効果が期待できますが、それ以外のケースでは、パートの場合も自分で控除したほうが、結果的に減税できます。

■万が一の時、受け取る保険金に大きな差が出る場合も

さらに、“万が一”が発生してしまった場合、生命保険料を受け取る時に発生する税金に差が出るケースがあります。

分かりやすい例えとして、ここでは死亡保険の場合を考えてみましょう。死亡保険の実際の受け取り金額は、保険料を支払っている人と、実際に保険金を受け取る人とがどういう関係なのかというところで、税金の区分が変わってくるのです。

例えば、妻が亡くなった場合の受取人を、夫に設定していたとします。
その保険料を夫が自分で支払っていますと、保険金に所得税がかかってしまいます。

一方、妻が自分で支払っていて、自身が亡くなった時に夫や子どもに残す場合は、保険金は相続税の対象になります。

どちらの方が受け取る金額が大きいのでしょうか。一般的には、相続税の方が各種控除がありますので、保険金が同じ金額だったとしても、実際に現金として受け取れる金額は「相続税扱い」にした方が大きくなる場合があります。

※それぞれの算出根拠はページ下部に記載しています

※それぞれの算出根拠はページ下部に記載しています

そういった観点からも、妻が働いているのであれば、妻自身で生命保険を契約した方がメリットがあるでしょう。

ライフネット生命では、現在は、契約者、被保険者、口座名義人が同一という形での契約とさせていただいております。当社の保険を検討していただく場合、妻の保険料を夫が支払うことはできませんが、その方が家計全体として税制メリットを受けられることが多いので、ぜひご検討ください。

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<クレジット>
文/ライフネットジャーナル オンライン 編集部

※ 以下は、2015年1月時点の税制に基づいて計算しています。
保険金額3,000万円
 払込保険料24万円(4,000円の保険料を5年間支払ったと想定)
勤務先から渡された源泉徴収票の金額
 支払金額670万円
 給与所得控除後の金額483万円
 源泉徴収税額11.14万円
 社会保険料85.1万円
 配偶者控除38万円
 扶養控除101万円
 基礎控除38万円
 生命保険料控除額12万円

※1 相続税の各種控除の例

配偶者には税額軽減があり、相続した財産が法定相続分までか、もしくはそれ以上であっても1.6億円までなら非課税です。
基礎控除で3,000万円+600万円×法定相続人数の金額までは非課税です。
死亡保険金は、500万円×法定相続人数の金額が非課税になります。
<計算例>法定相続人3人(妻と子が2人)、死亡保険金3,000万円のほかに相続財産が3,000万円のケース
1. 死亡保険金の控除で、500万円×法定相続人(3人)=1,500万円が非課税金額となり、課税対象の相続財産は3,000万円+(3,000万円―1,500万円)=4,500万円
2. 基礎控除で3,000万円+600万円×法定相続人(3人)=4,800万円までは非課税。
3. 1の金額(4,500万円)が2の金額(4,800万円)を超えないので法定相続人(妻と2人の子ども)は、相続税を納める必要がありません。

※2 所得税の計算方法

1. 一時所得を計算 「総収入金額(3,000万円)」- 「払込保険料(24万円)」 -「一時所得の特別控除額(50万円)」=「一時所得(2,926万円)」
2. 総所得金額の計算 「給与所得(483万円)」+ (「一時所得(2,926万円)」×1/2)=1,946万円
3. 所得控除額の計算 「社会保険料控除(85.1万円)」+「生命保険料控除(12万円)」+「配偶者控除(38万円)」+「扶養控除(101万円)」+「基礎控除(38万円)」=274.1万円
4. 課税総所得金額の計算 「総所得金額(1,946万円)」 - 「所得控除額(274.1万円)」=課税総所得金額(1,671.9万円)
5. 税額の計算 「課税総所得金額(1,671.9万円)」×「所定の率(900万円超1,800万円以下なので33%)」 - 「所定の控除額(153.6万円)」=算出税額(398.127万円)
6. 「算出税額(398.127万円)」-「源泉徴収税額(11.14万円)」=386.987万円

※3 贈与税の課税対象額

1. 課税価格を計算 「死亡保険金(3,000万円)」-「基礎控除額(110万円)」=「課税価格(2,890万円)」
2. 税額の計算 「課税価格(2,890万円)」×「所定の率(1,500万円超なので50%)」-「所定の控除額(250万円)」=1,195万円

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