(写真はイメージです)

慢性疲労症候群は、明らかな原因がないにもかかわらず強い疲労が続くことが特徴です。原因不明ですが、いくつかの治療法が試されています。運動療法についてこれまでに報告されている効果の調査が行われました。

当記事はMEDLEYニュース(2017年2月19日配信)より許可を得て転載しています

■慢性疲労症候群に対する運動療法の研究報告の調査

運動療法の効果として過去に報告された内容をまとめた研究を紹介します。

この研究は、関係する文献を集める方法により、慢性疲労症候群に対する運動療法の効果を調べています。

調査対象として、運動療法をほかの何らかの治療法(待機リストなどを含む)と比較し、患者の治療法をランダムに振り分ける方法(ランダム化対照試験)を採った研究報告を集めました。

●疲労を減らす効果、認知行動療法と同程度

調査の結果、8件の研究報告が見つかりました。

見つかった研究では以下の運動療法が試されていました。

  • 有酸素運動
    • ウォーキング
    • 水泳
    • 自転車
    • ダンス
  • 無酸素運動

うち7件の研究が、運動療法により疲労感が減ったという結果を報告していました。

深刻な事故などは運動療法をしたグループでもしなかったグループでもごくわずかでした。

また、8件中2件の研究では、運動療法と認知行動療法が比較されていました。2件ともに、治療後の疲労感は運動療法と認知行動療法で差が見られませんでした。

深刻な事故などはどちらの治療でもごくわずかでした。

●まとめ

慢性疲労症候群に対して運動療法の効果があり、認知行動療法と差が見られない程度だったというデータを紹介しました。

認知行動療法は心理療法の一種です。症状の受け止め方(認知)を変えることで疲労感などの改善を図ります。心理的な要素のある症状などに対してよく使われています。

慢性疲労症候群は原因不明のため、決定的な治療法も見つかっていません。今ある治療法の中でも運動療法には実績があり、効く可能性のある選択肢として考えることができます。

慢性的に疲労を感じる中で運動することは勇気の要ることかもしれませんが、ストレッチやラジオ体操など、ご自身のやれる範囲の簡単な運動から始めてみると良いかもしれません。

◆参照文献
Exercise therapy for chronic fatigue syndrome.
Cochrane Database Syst Rev. 2016 Dec 20.
[PMID: 27995604 ]

 

<クレジット>
文/大脇 幸志郎(MEDLEY)

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