(写真はイメージです)

ライブで音楽を聴く楽しさは、経験してこそわかるもの。演奏したい人と聴いて楽しむ人とがつながって楽しい時間を過ごし、音楽以外の大事なことにも気づけたらと、音楽を通して社会貢献活動をしている団体、NPO法人アークシップ代表の長谷川篤司さんにお話をうかがいました。

当記事はFMラジオJ-WAVE「JK RADIO TOKYO UNITED」の番組で、世の中をもっと楽しく、グッドにするためのアクションを紹介する『COME TOGETHER』より許可を得て転載しています

■NPO法人アークシップとは?

「音楽でたくさんのハッピーを創ろう」を合言葉に、横浜の街中でさまざまなジャンルの音楽イベントを開催している団体です。大切にしているのは、【街に根差したイベント】にすること。音楽ジャンルの違いを超えて、世代を超えて、国籍を超えて、障害の有無も関係なく、誰でも気軽に楽しめて、その場に居合わせた人たちの笑顔を創りたい。そんな理念で活動しています。

■どのようにして街に根ざしたイベントを開催していますか?

大きく分けて「自主イベント」と「協働イベント」の2種類があります。「自主イベント」は、アークシップのボランティアメンバーが主体となって資金集めから当日の企画・運営まですべてを行います。「協働イベント」は、【音楽を通じて◎◎をしたい】と考える行政や民間企業から委託されたり、共催するかたちで行います。「商店街活性」「オレンジリボンを多くの方に知ってもらいたい」などの課題を音楽で解決しようとするイベントがあり、街を盛りあげるイベントなどでは、街の方々とご一緒することもあります。

■発足のキッカケは?

私はプロミュージシャンを目指して活動していましたが、全く売れなかったんです。でも、売れないからとバンドをやめてしまうのは違うと思い、演奏をずっと続ける人が増えたらいいなと思ったのがきっかけです。また、有料のコンサートを観にいく人が、意外に少ないことを知り、生演奏の楽しさ、素晴らしさを多くの方に知ってもらいたいと思い、街中にステージを設置して多くの方が楽しめるようにと15年前にアークシップを設立しました。

NPO法人アークシップ代表の長谷川篤司さん

■今年で発足から15年ですが、これまでにどのようなつながりが生まれましたか?

ミュージシャンなど音楽関係者やお客さまとのつながりはもちろん多くなりましたが、それ以外に、横浜を盛りあげたいと考える街の人々や横浜市役所の職員、地元メディアの人と多くつながりました。また、音楽とは直接関係ないのですが、若者の貧困や海外とのフェアトレードを進めようとする人などとも知り合えました。

■10月に開催された自主イベントについて詳しく教えてください

2009年から開催し、今年で9回目になる「ホッチポッチミュージックフェスティバル」という無料フェスです。「ホッチポッチ」とは、「ごちゃまぜ」という意味で、私たちの社会を暗に分断している境界線やあらゆる垣根を取り払い、バリアを飛び越えて「ごちゃまぜにつながる」ことで新しい価値を創り出そう、その場にいるすべての人が音楽を通してハッピーな時間を過ごしてもらえるように、という願いを掲げたオールジャンルの音楽祭です。

横浜の日本大通りをはじめとした6か所で10月15日に開催されました。またイベント開催資金の不足を補うためにクラウドファンディングを実施し、多くの方に支援していただきました。

NPO法人アークシップとホッチポッチミュージックフェスティバルについては、ぜひウェブサイトをご覧ください。

<インフォメーション>
NPO法人アークシップ
●http://www.arcship.jp/
ホッチポッチミュージックフェスティバル
●http://www.arcship.jp/nihon-street/
ホッチポッチミュージックフェスティバルのためのクラウドファンディング
●https://readyfor.jp/projects/hotchpotchtsunagarou