(写真はイメージです)

長く続く経済不況により格差社会が叫ばれ、子どもが教育を受ける可能性にも影響が出ています。子どもたち自身にも社会全体にとっても教育格差の問題は重大です。そこで将来ある子供たちに勉強の機会を与えようと活動するスタディクーポン・イニシアティブ代表の今井悠介さんにお話を聞きました。

当記事はFMラジオJ-WAVE「JK RADIO TOKYO UNITED」の番組で、世の中をもっと楽しく、グッドにするためのアクションを紹介する『COME TOGETHER』より許可を得て転載しています

■スタディクーポン・イニシアティブとは?

子どもの教育格差を解消するために、さまざまなNPO、企業、自治体、市民がコンソーシアムを組んで取り組む活動です。経済的理由で塾に行くことができない中学3年生に対して、提携した塾を利用したり家庭教師を依頼できる「スタディクーポン」を提供しています。

■今井さんは、子どもの貧困問題を解決するために活動する「チャンス・フォー・チルドレン」という団体の代表も兼任しています。金銭的な問題がなぜ教育格差を生むのか、解説してください。

親の所得格差が、子どもの塾代を払えるかどうかという問題に直結し(塾代格差)、結果として子どもたちの将来の可能性にも影響を与えることがあり(不平等の連鎖)、今の日本は子どもたちの間に機会格差を生み出してしまう構造になっているのです。

代表の今井悠介さん

■各家庭での教育格差には、どのような例があるのでしょうか?

これまでチャンス・フォー・チルドレンは、6年以上にわたり教育格差の問題に取り組んできました。次のような例があります。

1.志望校に合格するために、5教科の授業を受講したくても1教科のクラスだけにしか通えない
2.母親が病気で働けない状況にあり、高校受験に向けて同級生が毎日塾で勉強するなかで、自分一人だけ塾にいけず、結局、志望校を大きく落として高校に進学

■今回、クーポンの対象になっているのは、中学3年生の子どもたちですが、この世代に注目したのはなぜでしょうか?

教育無償化が論じられるなかで、幼児教育と高等教育の無償化については議論されてきましたが、子どもが一番長い時間を過ごす小学生、中学生、高校生の教育格差についてはほとんど議論がなされませんでした。特に日本では塾代など学校外教育支出の割合が高く、所得が低い世帯ではそれが払えません。なかでも一番教育費がかかるのが、高校受験を控えた中学3年生です。現場では深刻な声が上がっているこの問題に対して光を当てたいと思っているのです。

■具体的にどのようなサポートを始めるのですか?

低所得世帯の子どもに、提携教育機関で利用できるスタディクーポンを提供します。第一弾プロジェクトは、渋谷区と協働し、渋谷区内の子どもたちを対象にしています。提携教育機関は、学習塾、家庭教師、通信教育や、不登校の子どものための支援団体や、問題をかかえる子どもの学習支援を行うNPOなどで、利用者には幅広い選択肢があります。

■勉学について、そしてその先にある自分の進路について前向きに考えることができる、そんな子どもたちが増えそうですね。

クーポンを使う子どもたちには、このクーポンの裏側にたくさんの応援者がいるということを感じてもらいたいと思っています。これを前に進むエネルギーにしてもらいたいものですね。

教育格差の問題や、それを解消するための取り組みについては、ぜひウェブサイトをご覧ください。

<インフォメーション>
スタディクーポン・イニシアティブ
●http://studycoupon.hatenablog.com/

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