■やっぱりベンナーティ選手は生命保険

しかし、もし、スポンサー向け発言だったとしてもコンタドール選手は、何か保険らしさを感じたに違いありません。ベンナーティ選手の存在が安心感をもたらしてくれていて、それが保険契約により得られる安心感に似ていた、ということかもしれません。

また、一般的な会話で保険という時、プランBという意味で使うことがあります。
世帯主が亡くなって収入が途絶えた場合、それに変わる収入(プランB)が必要で、
それが生命保険金です。
そこから転じて、普通は保険というと、広く次善の策や、第二志望を用意しておくこと
を意味するようになりましたが、むしろこちらの用法で使う方が多いかもしれません。

チームTinkoff-SAXOで言えば、稼ぎ手は過去二度ブエルタで総合優勝しているコンタドール選手です。彼が最後まで元気に走り続けることが一番良いのですが、全21ステージの長丁場では、万が一ということもありえます。
そのときの次善の策、プランBとしてベンナーティ選手がエースを務める可能性を示唆していた、そしてそれが務まるくらい素晴らしい走りをした、というコメントだったのかもしれません。

コンタドール選手も直前の怪我で出場すら危ぶまれていたくらいですので、当然チームとしては、万が一に備えたプランBを用意していたはずです。
Tinkoff-SAXOのエース級には、ロマン・クロイツィゲルという選手がもう1人いて、プランBがあるとするとこの選手だったかと思いますが、大会直前にドーピング疑惑があるということで資格停止処分を受け出場していません。

ベンナーティ選手はサポート役とは言え、有力選手の1人で、過去3大グランツールで何度もステージ優勝していますので、クロイツィゲル選手がいないとなれば、やはりプランBはベンナーティ選手だったのかもしれません。

そもそも、プランBのために、これだけの選手を取り揃えることのできる資金力があるというのは凄いことです。

生命保険を契約する場合も、プランBとして万が一の場合の収入源になる生命保険金はできるだけ高額にしたい、という人が多いと思いますが、実際にはそのためにかかるコスト(保険料)が大きすぎて断念してしまうことがあります。

もし、実績はまだこれからであっても、低コストで獲得できる潜在能力の高い若手有望選手がいれば、資金力のないチームにとっては魅力あるプランBとなります。
当社も生命保険業界の若手選手としてさらなる力をつけ、より多くのお客さまにとって魅力ある存在になっていきたいと思います。
(そしていつかはグランツールスポンサーに・・・)

ライフネット生命自転車部 ふるかわ