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日本人の多くが苦しむ?、英語の発音。根本的に日本語の発音と違うので、仕方がない部分が多いと思いますが、実際問題として、コミュニケーションの弊害になることもなくはないのがちょっと面倒ですね。

今日は、「英語の発音」をテーマにお届けいたします。

今回のテーマ: 英語の発音
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気をつけるポイントは?

一般的に英語学習者の多くが一番苦しむのが「L」と「R」の発音の違いです。それに続き、「B」と「V」、「s」と「sh」、「th」、「f」などと、割と特定の「音」に対しての苦手意識を持つ方が多いです。 “rice” (ご飯、お米)と “lice” (シラミ)を間違えて恥ずかしかった……という笑うに笑えない話もありますし、時に心配にもなってしまいますね。発音練習をする前に知っておきたい英語発音の「コツ」をご紹介します。

●Point1:カタカナで覚えようとしない

英語は日本語にない音がたくさんあります。
なのに、なぜ、カタカナで表現したり、覚えようとするのでしょうか?

「L」と「R」の違いにしても、 “light” “right” はどちらもカタカナにすると「ライト」になってしまいます。 “see” と同じ発音の “sea” と、まったく発音の違う “she” はすべて「シー」。「カーブ」は “curve” (曲線)か “curb” (道の横縁石)のどちらにも使われてしまいます。

ちなみに逆もあり、カタカナでは表記が違うのに、英語では発音が同じものも。例えば、飲み物を入れる「グラス」と、硝子の「ガラス」の発音は英語では同じで、スペルもどちらも “glass” です。

カタカナで表記しようとすると、本来の発音の「違い」が分からなくなり、また、実際にその言葉を聞き取りにくくもなってしまいます。

なるべく、英語のスペルをイメージして、単語を覚え、話すようにすると良いと思います。

●Point2:特に語尾に気を付ける

日本人が英語を話すときにぜひ気を付けていただきたいのは、語尾です。日本語のほとんどの言葉は母音で終わるので、どうしても日本語のクセが出やすいのと、特にカタカナで単語を覚えてしまっているほど、子音で終わる英単語の語尾に、母音っぽい音が入ってしまいます。

「サラダ」という言葉を例にしてみます。

「サラダ」は英語でも「サラダ」です。

これをカタカナのままでしゃべってしまうと、伝わりにくくなってしまいます。それは、「サラダ」をそのまま英語にしたつもりでも、語尾が本来の英語とかなり違うからです。カタカナ通りにローマ字にしてみると……

サラダ → sa-la-da

英語では、 salad です。ですが、最後に「ア」の音が残る「サラダ」という発音だと、英語の salad とは別の単語に思われ、とてもわかりにくくなります。

ポイント1ともつながりますが、英語のつづりを常にイメージして、子音で終わる言葉には特にカタカナっぽくならないようにすると良いと思います。

●Point3:音節とアクセントがどこに来るかを意識する

英単語の音節とアクセントはとても大事です。先ほどの「サラダ」をまた例にしてみます。

英語の “salad” の音節は、2つです。音節の区切りは、 sal・ad となりますが、アクセントは1つ目の音節におかれ、発音は [sal-uh d] です。

豆知識:学校で学ぶ発音記号は英語の辞書で使われますが、日本語の「振り仮名」と同じ感覚で常的に使う「発音の仕方」は、上記のように、特別な記号は使わず、最も直観的に発音できるつづりで記載されます。

ですが、カタカナのまま発音してしまうと、多くの場合、「ラ」のところが強調されてしまい、sah-lah-dah となり、伝わりにくくなってしまいます。またさらに、英語では音節が2つしかないのに、カタカナだと3つになっている・・・。どんどんと英語の salad とは違いが多くなってしまい、どんどんと伝わりにくくなってしまいます。

●Point4:じゃ、どうやって発音をすればいい?

ご紹介したPoint1から3を取り入れ英単語の発音を考えると、以下のような方法がおすすめです。

発音を確認したい英単語に、以下のような印を入れてしまうとわかりやすいと思います。

  1. まずは、音節を区切る。一般的には/で区切ることが多いです。(印字されている場合は、・で分けたりもします)
  2. アクセントがおかれる音節に何かしら印をつける。私は母音の上に´を付けることが多いです。
  3. 気になる箇所は、カタカナではなく、ローマ字を使ってメモをする。

以下のような感じですね。

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そして、実際に口に出して練習するときに、音節をメトロノームに合わせるくらいの感覚で同じテンポでそれぞれの音節を発音していくと、より分かりやすく発音できます。

日本人の英語学習者は「発音が間違っているかもしれない」「わかってもらえないかもしれない」など、ちょっと不安だったり怖かったりという方が多いと思います。ですが、実際のところ、「L」と「R」が少しくらい違っても、文脈で何を言っているかは理解されることの方が多いです。「お腹空いたね」という会話の中で、いきなりシラミの話をすることもないですし。話さないと、いつまでたっても話せるようにはならないので、あまり発音のことばかりを気にせずに、たくさん英語をしゃべってみてください。

その中で「sh」や「th」を正しく発音できるように練習したり、「L」と「R」を正確に発音し分けるようになることも、英語でよりスムーズにコミュニケーションをとるためには大切ではありますが、今回ご紹介したようなことを意識するだけでもかなり伝わりやすくなりますので、ぜひお試しください!

<プロフィール>
千浦郁布子(ちうら・ゆうこ)
東京都千代田区生まれ。幼稚園〜小学校と大学の計12年間をアメリカで過ごしました。前職で英会話学校の教材とサービスの開発をしながら、ポッドキャスト などの英語学習コンテンツをつくっていました(自ら出演も!)。現在は、ライフネット生命のお申し込みサポート部でお客さまとの接点となるウェブサイトや パンフレットなどのマネージングをしています。