15090102_1ライフネットジャーナル オンラインには「人生」「仕事」「お金」という3つのテーマがあります。そこで弊サイトが8月28日に1周年を迎えたことを機に、編集部メンバーが思い出深い記事をご紹介しながら1年を振り返る企画を行っております(第1弾はこちら)。第2弾の今回は、「仕事」を取り上げたいと思います。

ひとくちに「仕事」といっても、スキル、気遣い、人脈……など、必要なものは多岐にわたります。しかし、多くのビジネスパーソンにインタビューをすると、すべての根っこになる「基本の考え方」のようなものは、どんな職業の方であっても共通する部分があるようです。

■好きな仕事だけやっていたら成長できない

年間20冊以上の書籍に携わり、多くのヒット作も手がけてきたフリーライターの藤吉豊さんのお話は、その「基本」を探るうえで非常に参考になりました。

ゴーストライターは是か非か?
凄腕ライター・藤吉豊さん

例えば、

「仕事を頼まれたときの僕の返事は、3種類しかありません。『はい』か『イエス』か『喜んで』(笑)。断るのは、スケジュールが合わないときと、どうしても、自分には手に負えない案件が来たときだけです。基本的には『引き受けるのが前提』ですね。それに、好きな仕事ややりたい仕事だけをやっていたら、仕事の幅は広がらないし、自分の成長も望めないと考えています」

その返答ぶりは、まるで某居酒屋店員さんのようなリアクションです。しかし自分の経験やスキルを伸ばすのは、結局、自分が今できる以上のことにチャレンジするしか方法はないのだということが伝わってきます。

最近出版された『ルイヴィトン元CEOが教える出世の極意』にも、

人生のいかなる時においても、チャンスが扉を叩く音が聞こえたら必ず応えること(中略)差しのべられた手は絶対にはねのけてはいけない。
その手がどんな道へとつうじているのかわからないのだから。

とありました。

日々の仕事において無理難題を「自分ではできない」ととらえず、自分のスキルを伸ばすための「トレーニング」と思って実践してみる。この気持ちこそが、あらゆる仕事に通じる考え方の基本なのだと思います。

■自分の仕事ぶりを振り返る7つのチェックリスト

一方、こちらの記事では、仕事における「法則」がコンパクトにまとめられています。

岩瀬大輔の元上司が語る 成長7つの法則
いわかぜキャピタル代表取締役・植田兼司さん

タイトルにあるように、弊社・岩瀬大輔の元上司である植田兼司さんの仕事術を紹介したものです。この7つの「法則」も、多くのビジネスパーソンが参考にできるものではないでしょうか。

1:人と話をするときはメモを準備しておこう
2:勝負事にもっとも大切なのは、観察眼
3:ライバルの強さを認めることを恐れるな
4:頭を下げて教えを請うてこそプロフェッショナル
5:悩み抜いていない決断ほど間違う
6:仕事を一生懸命にやっているだけでは枯れる
7:負けたときほど堂々と、勝ったときほど淡々と

それぞれの法則の意図についてはインタビューを参照していただくとして、ここに共通する「現実は変わりうる。だからそれを冷静に観察し、悩み抜こう」という考え方は、繰り返し立ち返りたい観点です。

■ビジネスもファッションも「客観的な視点」が大切

仕事に対する普遍的な考え方を身につける、という意味では、ビジネスマンの服装について取り上げた次の記事も参考になります。

センス不要!クールビズスタイルをかっこ良く見せる3つのルール
ライフブランディング代表の吉田泰則さんに聞く

掲載時期の時節柄、ここではクールビズについて解説していますが、そこで述べられている「着こなしの考え方」はオールシーズンで通用します。

「これはほとんどの男性に共通することなのですが、仕事で着る服を選ぶ際に、『動きやすいから』『楽だから』という理由で、やや大きめのサイズを選ぶ傾向があります。しかし、それこそが“野暮ったく”見えてしまう原因なのです。

クールビズだからこそ、シャツやパンツのダブダブ感は目についてしまいます。それを避けるためには、どんなブランドであっても絶対に試着してから購入すること。そして、男性はサイズを大きめに見積もる傾向があるので、必ずワンサイズ下の服も試着してみましょう」

社会人になる前はファッションが好きだった人でも、それが一転、就職してからは「忙しくて服を選ぶ時間がない」「どうせ汚れるから」などといった理由で、ファッションに興味を失う人も多いようです。特に男性の場合には、「スーツを中心としたビジネス用のファッションが全部同じに見える」といった印象を持つ人も少なくありません。

しかしこの記事では、ビジネスファッションの基本は「オシャレかどうか」ではないと指摘されています。

ビジネスとは相手があって成立するもの。だからこそ、ビジネスファッションは自分の感性で選ぶのではなく、相手にとって失礼に見えないか、似合っていない服を着ることで、相手に悪印象を与えてしまわないか。そういった「TPOの観点から最適な服」を選ぶべきなのです。

そこにあるのは、自分自身を客観的に正しく観察し、悪い部分をいかに改善していくかという考え方。こうした視点は、ファッションだけでなく、仕事のあらゆる部分に応用ができるものでしょう。

■すべての企画の出発点は「自問自答」にあり

そして最後に紹介したいのは、ライフネットジャーナル オンラインが配信した「仕事」に関する記事のなかで屈指の反響があったこちら。

東京糸井重里事務所に学ぶ、「内向性」の能力を引き出す「極上の問いかけ」
東京糸井重里事務所CFO・篠田真貴子さん

どちらかといえば控え目と言われやすく、積極性が求められる仕事の現場においてはネガティブに扱われがちだった「内向型」の人の価値を、前向きに捉え直したシリーズの1本です。

ここで篠田さんは、東京糸井重里事務所の仕事の進め方の基本となっているのは、内向性と関連した「自問自答」にあると語っています。

篠田:内向性と関係する糸井事務所の中のキーワードは、「自問自答」です。「ほぼ日」では商品もコンテンツもたくさん出していますが、その動機(内発的な動機)というのは、「自問自答」からスタートします。例えば「このお茶が美味しい」というところが起点だとしましょうか。ここで、

「なぜ、美味しいと思っているのか?」
「シチュエーションなのか?」
「逆に美味しくないお茶とは何なのか?」

ということを、事務所のメンバー達は、考えていきます。
そしてさらに、

「冷たいお茶を楽しむというのはどこまで歴史的に遡るのか?」
「千利休の時代のひとも、冷たいお茶を喜ぶだろうか?」

などと、深掘りしていく。その過程で培ったものが企画のベースになります。うまくいったときには、年齢・性別・言語を超えて、面白いなぁというものになるんですよね。
このように深掘りを続けていくところが、まさに「内向性」の才能を活かす上で大切なことなんだと思います。

これを組織としてのクリエイティビティにどう昇華させていくのか。それは記事の続きを読んでいただくとして、篠田さんの言葉からは、すべての企画の出発点が、日常の素朴な疑問を自問自答していくところに端を発しているのだとわかります。

ライフネットジャーナル オンラインの「仕事」の記事では、個々の事例や活躍した人のエピソードを取り上げるだけでなく、その背景にある「基本的な考え方」にもフォーカスしています。今後もさまざまな職業の読者の方にとって学びがあり、明日への仕事への活力を得られるような記事をお届けしていきます。

<クレジット>
文/ライフネットジャーナル オンライン編集部

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