開設から1周年を迎えたライフネットジャーナル オンラインは、お客さまのライフプランをサポートする生命保険会社として、これまで「お金」をテーマにした記事を多く取り上げてきました。
お金は生活に欠かせないものであるだけに、多くの人が関心のあるテーマかと思います。その一方で、「どうすれば効果的に節約できるのか」「そんなに使っていないのに、なぜ貯金が増えないのか」など、多くの人の悩みの種にもなっています。
そこで今回は、こうした疑問を解決するためのヒントになる記事を紹介しましょう。
■節約を「我慢」と考えると続かない
こちらはライフネット生命で行われた、個人向けの家計・資産管理サービス「マネーフォワード」などを運営するマネーフォワード代表の辻庸介さんによる勉強会の模様を紹介した記事です。
ちゃんと家計簿をつけているのにお金が貯まらない理由とは?
マネーフォワード代表・辻庸介さん
辻さんは、家計簿をつけているのにお金が貯まらない理由を考えていくうちに、それだけは足りないものがあることに気が付きます。
使った金額と満足度は必ずしも相関しない。でも、客観的な家計シミュレーションをしているだけでは、それが「生活に必要か不必要か」という文脈でしか測れず、使ったお金でどれだけ満足したか、どれだけその人にとっての幸せを得られたかはわからない。
例えば、東京在住で子どもが2人いて、年収が600万円の人がいるとします。そういう人に対して、統計によれば同じようなライフスタイルの人の平均はこうで、将来的にもこのぐらいの金額が必要だから、このくらい節約してくださいとだけアドバイスしても、人は行動に移してくれないんです。
例えば同じ節約にしても、「我慢の節約」は継続しづらいですし、生活もちょっと楽しくないでしょう。ここで重要なのは、「満足度の高い消費」を無理に節約しようとするから「我慢」と感じてしまうのだということ。それは客観的な支出の仕分けだけでは見えてきません。
一方、見直しの手間さえ惜しまなければできる「固定費の節約」(主に電話や保険など)を行い、食費や趣味の費用はメリハリをつけ身の丈にあった使い方をすれば、節約もしつつ生活の満足度も高くなるのではないでしょうか。
■生命保険は費用だけでなく、契約内容も見直しを
上述したように、もっとも優先的に家計簿で見直すべきは「固定費」です。もちろん、生命保険もそのひとつ。
ライフネット生命は、大切な時間も労力もお金も、保険以外のところにかけてほしいと考えています。そして、その人にとって必要最低限の保障を必要最低限の手間で提供したい。
しかし、保険契約の見直しをあまりに放置すると、ちょっとした見落としで損をしてしまうことがあります。実際に弊社の社員も、些細なミスで後悔したことがあったようです。
「早めに保険商品切り替えたほうがいいよ」と言われながらも放置していた結果www
社員ブログより
夏の暑い日に急性胃腸炎で病院に搬送されたのですが、幸いにして当日のうちに退院。しかし、問題はそのあとでした。
私は当社の医療保険に入っていたのですが、5月の新商品発売「前」に入ったものでした。そして、その旧タイプの保険商品では、宿泊のない「日帰り入院」は入院給付金の給付対象外でした。今販売されている新しい医療保険では日帰り入院も給付の対象になっています。
要は、今回の私の入院では「入院給付金は出ない」わけです。
保険の切り替えはいいことばかりというわけではありませんが、あえてまとめサイト風に言えば、「『早めに(新しい商品に)切り替えたほうがいいよ』と社員に言われながらも放置していた結果www」というところです。今回は大した費用はかかりませんでしたが、これで万単位のお金がもしかかっていたら……。
保険の見直しは「固定費の削減」という観点からだけでなく、「契約内容をもう一度しっかり把握する」という意味でも大切です。今の自分のニーズにしっかりあっているか。本当に必要な内容か。あるいは、足りないところはないか。確かめてみてください。
■稼ぐ方法は「自分が働く」だけじゃない
家計簿を見直し、削るべきところが把握できたら、貯金にも余裕が出てくるかと思います。そのとき多くの人が「投資」を検討するでしょう。
しかし、ほとんどの人は投資のプロフェッショナルではありません。いったい、何をすればいいのか……。そんなときにヒントになるのが、こちらの記事です。
だからお金持ちは「アパート経営をする」
メガバンク元支店長の菅井敏之さんインタビュー
菅井さんは銀行員時代、お客さんのうち「時間的にも経済的にも余裕のある人10人」に、ある共通点があったことに気が付きます。それは、10人中8人も「アパート経営」をしていたこと。
そこから、菅井さんは自身もアパート経営に乗り出します。
もちろん失敗している人もたくさん知っていますよ。ただ、経済的余裕のある人の共通項として、アパート経営者というものが浮かび上がってきたということです。さらに絞っていくと、4人はもともとの地主さんで、残り4人は地主じゃないところからスタートしていました。当時の私も当然土地なんか持っていませんでしたが、後者の人たちを参考にすれば、自分もうまくいくんじゃないかな、と思ったんです。
株や投資信託といった金融商品は買った後「上がってくれ」と願うしかありませんが、不動産投資は客付けが得意な業者さえ見つければ、ある程度はお金の出入りを自分でコントロールできます。それがアパート経営の魅力だと思います。
もちろん、ここまで到達するためにはそれなりに資金がないといけません。ただ、菅井さんのお話からは、「稼ぐということは、自分の労働力に頼るばかりでない」ということがわかります。
アパートを経営するとは、つまり「労働力ではなく、『資本』で稼ぐ」ということ。ほとんどの人はお金を稼ぐ手段といえば「人的資本」をイメージしますが、それだけでは収入源はひとつで、自分が稼ぐ以上を手にできません。
資本主義の社会で収入源を増やすためには、資本を活用して、お金を稼ぐことが大切なのです。
■どうすれば私たちは「生活が楽になる」のか?
ただし、お金をたくさん持つことと幸福度は単純に比例しているわけではありません。「何のため稼ぐのか」という視点がなければ、いつまでも「お金に追われる」ままです。
では、お金と幸せに付き合い、「生活が楽になった」と感じられるようになるために必要なことは何か。
『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか』『カイジ「命より重い!」お金の話』など、働き方とお金に関する多数の著書を執筆する、経済ジャーナリストの木暮太一さんは、3つの「心構え」が必要だと説きます。
給料や貯金は無関係!?お金で幸せになるための意外な心構え3つ
経済ジャーナリストの木暮太一さんインタビュー
それは、以下の3つです。
心構え1:給料が増えても、生活水準を上げてはいけない
心構え2:資産の多さは、幸福度とは関係ないと知る
心構え3:固定費を削るより、1円あたりの満足度を高める
それぞれの心構えの理由は記事を確認いただくとして、こうした心構えが「わかっているけどできない」人に、木暮さんはこうアドバイスを送ります。
「単純な金額の大きさだけでなく、『これを買うために働けるのか』という視点で消費をチェックしていけば、自分の価値観が自ずと浮き彫りにされていくはず。自分の資産にとっての最大の敵は、無駄遣いをする自分です。敵を知ることなくして、『生活が苦しい』状態から脱することはできないのです」
このように弊サイトには、多くの方が「お金」についてアドバイスを寄せてくれました。今後も、「お金」をひとつの切り口に、みなさんの生活を少しでもハッピーにするヒントをお届けしてまいります。
最後に、前出のマネーフォワード・辻さんはネットの力を活用することで、
「お金の使い方を見える化、さらに効率化して、幸せなお金の使い方をわかっていき、幸福なお金の使い方をしていく。そういったサービスを作りたいと思っています。」
と語ってくれました。
ライフネット生命自体も、ネット生保だからこそ従来の対面販売では実現できなかった、お客さまに便利と思ってもらえる機能やサービスを今後も拡充し、お客さまのライフプランをサポートして参ります。
<クレジット>
文/ライフネットジャーナル オンライン編集部¥