15092201_!近頃、疲れやすいなと感じることはありませんか? 誰でも年々身体が老化していくのはもちろん、勤務年数が長くなるごとに責任が増えたり、新しい人のお世話をするような用事や付き合いも増えたりして、疲れる要因はどんどん増えていくものです。

では、疲れが溜ってきたとき、皆さんはどんな風に対処していますか? それぞれに自分なりの方法をお持ちだと思いますが、今回は「疲れ」の原因と効果的な解消法についてご説明します。

■こんな人は要注意! 疲れから思わぬ病気になる場合も!

「疲れ」とは身体が休みたがっているサインであり、いろいろな症状となって身体に現れてきます。

  • ぼーっとして目の前のことに集中できない
  • 身体のだるさが強く何もやる気が起きない
  • 朝や日中、眠たくて仕方がない
  • 仕事でパソコンの画面などをよく見る場合に、目がかすんで見えにくくなる
  • 肩がこる
  • 肌荒れや口内炎ができる
  • 風邪をひきやすくまた治りにくくなる

特に、こういった症状が慢性的に続いている場合は要注意。身体の抵抗力が落ちて思わぬ病気にかかったり、場合によっては気分の落ち込みが強くなってうつ状態になることもあります。

せっかく仕事をがんばっていても、無理をしすぎてダウンしてしまっては元も子もありません。その時々で、少しずつ疲れを解消していくようにしましょう。

■肉体的な疲れには休息と正しい栄養補給を!

疲れを大きく分けると、肉体的な疲れと精神的な疲れに分類することができます。まず、肉体的な疲れは以下のような方に溜まりやすいかと思います。

  • 実際に体を多く使うお仕事の方
  • 労働時間の長い方
  • 小さなお子さんがいる主婦の方
  • 食事のバランスがとりにくい1人暮らしの方

残業が多く、きちんとまとまった休息の時間を、毎日取れていないという方は多いのではないでしょうか。

また、朝ご飯は食べない、昼は菓子パン1つと清涼飲料水で済ませるといった食生活の方も、疲れを自覚することはどうしても多くなりますね。なかなか難しい場合もあるかと思いますが、こういった状況を改善するためには、やはり食生活と生活リズムの改善が大切です。

食事はバランスよく、特に疲労回復効果のあるビタミンB1を食事で意識的に摂るようにするのがよいでしょう。ビタミンB1は豚肉、玄米やウナギといった食品に特に多く含まれ、乳酸やピルビン酸といった疲労感のもとになる物質が蓄積するのを防いでくれる役割があります。

■疲れを取るための上質な睡眠とは?

夜は、個人差もありますが、最低5~6時間は睡眠時間を確保しましょう。また、忙しい方は特に、睡眠の質も重要になってきます。疲れが取れやすい深い睡眠に効率よく入るためには、意識的に睡眠に向いた環境を作ることが大切です。

1.カフェインを控える
よく言われることですが、カフェインを多く含む飲み物(コーヒーや緑茶など)は神経を興奮させて不眠を招く恐れがあるので、疲れが溜まっていて短い時間でしっかり休息を取りたいときにはおすすめしません。

特に夕方以降はノンカフェインの飲み物、できればホットミルクなどを飲むようにするとよいでしょう。

2.リラックスする
就寝前にぬるめのお湯にゆっくりつかる習慣も、身体をリラックスさせる作用のある副交感神経を優位にしてくれるのでおすすめできます。

3.太陽の光を浴びる
1日中室内で仕事をされる方も多いと思いますが、昼休みなどに少しでも太陽を浴びるようにすることも、しっかり睡眠・覚醒のリズムをつけるために役立ちます。

4.自分に合った寝具を使う
寝室の温度や湿度の調整はもちろんのこと、寝具にも少しこだわってみましょう。夏であれば、通気性、冬であれば十分な保温性のある布団や、首に負担のかからない高さの枕を選択することは大切です。

また、これらに加え、お好きであれば、アロマテラピーやヒーリング音楽なども寝る前の習慣として取り入れてみるとよいかもしれません。

■見落とされがちな精神的な疲れも注意が必要!

一方、精神的な疲れが溜まっている方も、現代人には多いと思います。仕事の拘束時間が長かったり、緊張感を常時要求される仕事であったり、あるいは子育て中でれば、子どもは非常にかわいい反面、精神的に疲れることも多いものです。

こういった精神的な疲れに関して、1番大切なことは肩の力を抜くこと。ストレスを感じる→疲労感を覚える→物事をこなす効率が下がる→そのことにストレスを感じる、という負のループから一旦、距離を置いてみましょう。

平日にお仕事をしている方は、週末は職務内容からかけ離れた過ごし方をしてみましょう。子育て中でストレスが溜まっている方も、たまには信頼できるところに子どもを預けて自由に過ごすことが大切です。

スポーツで汗を流すのもいいですし、都会の喧騒から離れてキャンプや登山に出かけるのもいいでしょう。お好きであればスケッチや楽器の演奏に没頭するというのも〇。

人とのコミュニケーションの多さが精神的疲労の原因になっているような場合には、1人で静かに過ごすことでスッと気持ちが楽になることがあります。

状況が許せば、気分転換の小旅行などもとてもよい効果がみられることもあります。精神的な疲れを効率的にリセットするためには「非日常」が1つのキーワードになってくるでしょう。

これらの方法を試してみてもどうしても疲れが取れない、という場合には、もしかしたら疲れの原因になるような病気が隠れている場合もあります。そのようなときは、我慢しすぎず、内科や精神科などを受診し、専門家の手を借りるようにしてください。

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文責/Doctors Me