(写真はイメージです)

※2018年10月17日「ライフネット生命保険 社員ブログ」より

こんにちは、ライフネット生命営業本部長の近藤です。

先日、年に一度の健康診断で、人生で初めての胃カメラを体験しました。
誰に聞いても「つらい」という感想しか出てこない、あれです。
しかもその日は年に一度の誕生日でした。誕生日プレゼントが胃カメラです。

台風で暴風が吹き荒れる前日20時に駆け込みで消化に良いらしい立ち食いソバをかき込み、胃カメラシフトに入りました。

明朝、ひとつ年を重ねた新しい1年への期待と胃カメラに対する緊張感を胸に、病院に向かいました。

病院で渡された整理番号は21番。
言うなれば胃カメラに立ち向かう私の背番号です。
21番と言えば、北海道日本ハムファイターズの新人、清宮選手です。
私も胃カメラ界のルーキーとして、清宮選手の気持ちで立ち向かうことにしました。

待合室で待つこと数分、21番がコールされ、いよいよかと思って立ちあがると検査室とは反対方向の別室に連れて行かれました。

そこでは血圧を測定した後、看護師さんからルーキーに対する胃カメラの心得をお話しいただきました。

そこで示された心得は3つ

  • 目をつぶらずモニターを凝視するべし
  • いつものとおり呼吸するべし
  • 先生を信じるべし

こうなったら腹をくくるしかありません。
そして、改めての待ち時間。そわそわは最高潮です。

再度21番がコールされ、検査室の前に整列すると麻酔タイムでした。
胃の中の泡を消すクスリと氷の麻酔を順番に摂取しました。
歯医者の麻酔の喉バージョンで、非常に新感覚。

麻酔の違和感と戦っているところに、検査室から前の人が出てきました。
おそらく19番か20番でしょう。手にハンカチを持って涙を流しています。
一気に高まる緊張感。スマホを見る余裕もありません。

そして、放送でついに21番が呼ばれました。
自分を落ち着かせるように、ゆっくりとバッターボックス、いや検査室に向かいます。

中にいたのはベテランの看護師と先生。テキパキと準備が進みました。

話しぶりと手際を見る限り、どうやら先生はぐいぐい攻めてくるタイプのようです。
例えるなら、内角攻めを得意とする往年の、西武ライオンズ東尾投手です。
この検査室は、ベテラン東尾対ルーキー清宮の対決の舞台に早変わりです。

マウスピースを装着すると、準備もほどほどにすぐにプレーボール。
さっそく東尾投手が内角攻めのように胃カメラを差し込んできます。
ルーキーとしては、なす術がなく、涙もよだれもゲップも止まりません。(汚くてすみません)やられっぱなしです。

お構いなしに胃カメラはずんずん侵入して、胃に到達しました。
早く終わってほしいので、気持ち的には「カメラを止めるな!」です。

先生からは「ゲップを止めてください、早く終われるから」と、容赦ない内角攻めは続きます。しかし、止めるのは無理です。

心得どおりにモニターを見ようにも、東尾投手がモニターの前に立ちはだかっているので、全く見えません。目はつぶってなるものかと、彼の内角攻めの様子を目に焼き付けました。

そうこうしながら、5分弱、ようやく胃カメラを引き上げることになりました。
引き上げるまでの時間の長いこと、長いこと。

ギブアップはしなかったものの、全く手も足も出ず、結果としては内角攻めに三球三振です。

敗北感の中、立ち上がって先生の前のイスへ。

「なかなか上手だったじゃないですか」

さすがスポーツマン、相手へのねぎらいも忘れません。

完敗で荒んだ心に一輪の花が咲きました。

そして、病院を出た後の日差しの眩しさといったら。
名実ともに大人の階段を1歩のぼった日になりました。
胃カメラのプレゼント、悪くはないかもしれません。また来年も受けようかな。