(画像はイメージです)

こんにちは。新卒入社1年目の笠山です。

我が家は4人家族です。祖母、母、私、そして小さな妹。

妹の名前はメイ。ミニチュアシュナウザーという種類のメスのわんこです。

私が小学校2年生の2月、子犬だったメイは遠方に住むブリーダーさんの元から飛行機で東京まで送られてきました。うちに来たときは雑巾のように毛むくじゃらのぼさぼさでしたが、動物が大好きでずっと犬を飼いたかった私は、うれしくて仕方ありませんでした。

年々落ち着いていったものの、若いころのメイは食い意地が張り、やんちゃな性格でした。目を離すと食べ物を漁ってゴミ箱をひっくり返し、私の部屋のカーテンは噛みちぎられ、布を通り越して糸になっていました。本人も悪いことをした自覚があるらしく、イタズラをしたときは家族の目に触れないよう、そそくさと部屋の隅や二階に逃げたものです。

また、メイは一日中家にいるので面倒を見てくれる祖母のことが大好きです。
メイの中での家族の序列は、祖母>メイ>母>私。

私の前では平気でテーブルの上にのぼるし、寝転がっている私を上から堂々と踏みつけて歩いていました。祖母には絶対にそんなことはしません。
私は、そんないたずらで生意気な小さな妹が可愛くて仕方がありませんでした。

気に入ったぬいぐるみ(唾液で強烈に臭い)がぼろぼろになるまで遊んだり、シャンプー後の濡れた体で部屋中走り回ったり、お散歩が面倒な時は呼びかけてもため息をついて寝たふりをしたり、何をしても愛らしく、時に人間臭く、私たち家族を癒してくれました。

やがてメイは年を取り、目が見えず耳もほぼ聞こえなくなってしまいましたが、2018年11月末、15歳を迎えることが出来ました。目が見えないけれど、買ってきた犬用のケーキやお惣菜を手から直接あげたら、いつものカリカリよりも美味しそうに食べてくれました。

2018年12月27日の朝、メイがてんかんを起こしました。
聞いたことがないような声で泣き、急いでかかりつけの病院へ連れて行くと、お医者さん曰く「脳に異常があるようで、全身麻酔の大がかりな検査をしないと正確な原因はわからない」とのことでした。

メイはもう15歳の高齢犬。たとえ原因がわかっても苦しさを取り除けるわけではないだろうという事で、眠らせてくれる麻酔薬を処方してもらい、それ以上の検査はしませんでした。

苦しいのか、痛いのか、メイは夜通し泣き続けました。「鳴く」というより「泣いている」ようで、家族全員で枕と掛布団を持って居間に集まり、夜通し看病し続けました。

2018年12月31日、大みそかの朝、メイは息を引き取りました。

休むことなく泣き続けて、疲れたことでしょう。小さな体で、がんばりすぎなほどがんばってくれました。最初にメイが亡くなったことに気が付いたのは、メイの大好きな祖母でした。

亡くなってすぐに気が付くことが出来たので、抱き上げたときにはまだ体があたたかく、柔らかく、まるで赤ちゃんを抱っこしているようでした。

この社員ブログを書いているのはそれから約1か月が経った2019年1月末ですが、いまだに抱き上げたときの感覚をはっきりと覚えています。

この小さな命を離したくなくて、においと重さを忘れたくなくて、何度も何度も抱きしめました。

寒い日にはストーブの前を陣取り、冬になると勝手に人の膝の上に乗ってきていたメイ。今でも、家に帰るとストーブの前でバンザイして寝ているような気がします。コタツの中にもいるような気がするし、コタツ布団の下で寝ているメイを踏まないように気を付けて歩かないといけない気がします。

正直、まだ悲しみを乗り越えられていないと思います。文字に起こすと悲しくなってしまい、ブログを書きながら、何度も画面を閉じました。
しかし、悲しみは必ずしも乗り越えなければいけない、というわけではないと思います。思い出してつらくなってしまう程、失ったものが自分にとって大きな存在だったことを実感できるからです。

これからもしばらくは悲しい気持ちになることもあると思いますが、悲しみを受け止めつつ、決して忘れず、前に進んでいきたいと思います。

メイちゃん、一緒に生きてくれてありがとう。

ああ、あのもじゃもじゃが恋しい!

KDDI事業部 笠山