もしも、病気やケガで入院することになったら、それにかかる出費は一体どのくらいになるのか、いくら準備しておけばよいのか、考えたことはありますか?

保険は、実にさまざまな種類がありますが、ライフネット生命が扱うものは、大きく分けて、以下の3つがあります。

①生命保険=残された人のための保険(亡くなったときの保障)
②医療保険=自分が生きていくための保険(病気やケガの治療費などの保障)
③就業不能保険=働けなくなったときのための保険(病気やケガなどで長期間働けなくなった場合の保障)

このうち、もしもの病気やケガにかかる治療費などに備えるのは、②の「医療保険」です。

では、「医療保険」の保障額の目安は、いくらにすれば良いのでしょうか?

※この記事は、2022年10月に内容を更新して再掲しています。

■入院給付金は1日あたり8,000円~10,000円がおすすめです

「医療保険」で給付される保障には、主なものとして「入院給付金」「手術給付金」があります。ここでは「入院給付金」について整理してみます。
「入院給付金」は、入院1日あたりに支給される給付金です。どの保険会社でも日額5,000円くらいから設定できますが、おすすめは8,000円〜10,000円です。それは主に「差額ベッド代」というものを基準に考えられる金額です。

●入院中の差額ベッド代をまかなうには、入院給付金日額を8,000円に

「差額ベッド代」とは、入院する部屋が大部屋ではなく、1人〜4人の少人数の部屋を選択した場合にかかる割り増し料金と考えるとわかりやすいかも知れません。これは健康保険の適用対象外ですので、差額ベッドの費用は全額自己負担になるのです。病院によって金額は異なりますが、厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」(令和3年9月)によると、1人部屋の場合、平均で1日あたり約8,221円かかります。この自己負担分を「入院給付金」でまかなう場合、日額8,000円がひとつの目安と考えられるのです。

●入院1日あたりの自己負担分をまかなうには、入院給付金日額を10,000円に

入院中にかかる費用は、「差額ベッド代」以外に、医療費の自己負担分と、食事代などがあります。これらの費用をすべて保険でカバーするなら、「入院給付金」日額は10,000円がおすすめです。

【1ヶ月入院した場合の1日あたりの自己負担額(例)】

医療費の自己負担分…約3,000円 ※1

入院中の食事代…1日3食分 1,380円 ※2

差額ベッド代…平均6,527円 ※3

1日あたりの自己負担合計額=約10,568円

※1 1ヶ月の医療費が100万円かかった場合の高額療養費給付後の自己負担額(70歳未満で年収約370〜約770万円の方)8万100円+(100万円-26万7,000円)×1%=8万7,430円
1日あたりの自己負担額 8万7,430円÷30日=2,914円
※2 出典:全国健康保険協会「入院時食事療養費」一般の方の1日の標準負担額より
※3 出典:厚生労働省 令和3年9月「中央社会保険医療協議会 総会(第488回)主な選定療養に係る報告状況」

●金額だけでなく、「短期入院」への対応にも注目を!

入院給付金は、日額だけでなく、「何日目から保障されるか」にも注目です。医療技術の進歩などにより、入院期間は短期化傾向にあります。特に、日帰り入院をふくむ5日以内の退院は年々増加中。たとえ短い期間とはいえ、急な入院などであわてずに済むよう、日帰り入院からしっかり保障される医療保険が安心です。

●いちばんお金の心配な長期入院に対する保障があると、さらに安心!

がん・心疾患・脳血管疾患といった3大生活習慣病は、身近な病気であるとともに、入院の長期化が懸念されます。そこで、がん・心疾患・脳血管疾患での入院について「支払日数に制限がない」タイプの医療保険に加入しておくと安心です。

【3大生活習慣病の平均在院日数】

がん(悪性新生物)……19.6日

心疾患……24.6日

脳血管疾患……77.4日

出典:厚生労働省「患者調査」(令和2年)傷病分類別にみた年齢階級別退院患者の平均在院日数

そのほか、保険についての気になる点や疑問点などは、こちらの解説をご覧ください。

<クレジット>
構成/ライフネットジャーナル オンライン編集部

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