「妊娠したら急に便秘になった」「これまでの便秘が悪化した」という悩みをよく耳にします。妊娠と便秘は関係あるのでしょうか?妊娠前の対処法でいいのでしょうか?相談しにくい排便事情について、一緒に考えてみましょう。

※この記事は産婦人科オンラインジャーナル(2018年12月26日配信)より許可を得て転載しています。
※本ページの記事は、妊娠・出産・子育てに関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

■妊婦は便秘になりやすい

妊娠すると便秘になりやすいと言われています。原因としては、妊娠中に増えるホルモンの一種であるプロゲステロンの影響で腸の動きが弱まって便を押し出すことができなくなるからです。また、子宮が大きくなるにつれて、裏側にある腸が圧迫され、便が腸を通りにくくなってしまいます。
便秘を放置すると痔の原因になったり、腸に居続け硬くなった便を出そうといきんでしまうと出血したりお腹が張ったりすることもあるので、便秘には早めの対処が必要です。

■日常的にできる便秘対策のススメ

妊娠中の便秘対策は、妊娠前と大きく変わりません。生活リズムを整え、水分や食物繊維たっぷりの食事を摂り、適度な運動を行うことです。

食物繊維の多い食品には、野菜、果物、豆類、海藻類、穀類、きのこ類などがあります。18-69歳の女性の食物繊維摂取目安量は一日18g以上とされていますが、20-40代女性では現状14.6-16g程度と目標量に届いていません。

具体的な食材としては、さつまいも、かぼちゃ、ごぼう、たけのこ、きりぼし大根、ブロッコリー、モロヘイヤ、納豆、おから、ひじき、しいたけ等から、1食材1食あたり2-3g摂取できます。妊娠・便秘をきっかけに食生活を見直し、これらの食材を積極的に取り入れてみましょう。

(※食物繊維を普段食べない方が急にたくさん摂ったりすると、お腹が張った感じがしたり、腹痛が出ることもあるので、症状が強く出る場合には摂取を控えることも必要です。)

■日常生活を整えても治らない便秘は、医師に相談を

食事や運動に気を付けても便秘が改善しないこともあります。そんな時は迷わず医師に相談しましょう。
妊婦健診の時に医師へ相談すると、薬を処方されることもあります。また、”市販薬で対処したい”という方も、必ず医師へ薬の種類を確認してから内服するようにしましょう。妊娠中に使えない下剤もあります。

いかがでしたか?
妊娠中は普段より便秘になりやすいので、日常生活の食事や運動を工夫し、対処してみてください。それでも便秘が改善しないときは、迷わず医師へ相談しましょう。便秘知らずの快便生活を手に入れてくださいね!

文/助産師 中村早希