「うちの子はまだ寝返りをしないけど大丈夫?」こんな不安を感じられたことはありませんか?

この記事では、赤ちゃんの「寝返り」に関して、これだけはおさえておきたい5つのポイントについてお伝えしていきたいと思います。

※この記事は小児科オンラインジャーナル(2020年11月9日配信)より許可を得て転載しています。
※本ページの記事は、妊娠・出産・子育てに関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

■(1)赤ちゃんの寝返りは、時期も仕方も人それぞれ

「寝返り」とは、仰向けからうつ伏せになることをさし、「寝返り返り」とは、うつ伏せから仰向けになることをさします。目安としては、前者は生後3〜6ヶ月頃、後者は生後3〜8ヶ月頃にできるようになるといわれています。

一般的に3〜4ヶ月頃までに首が座ってきますが、その後の発達の仕方には非常に個人差があります。例えば、「寝返り返り」までいっきにできるようになる子もいれば、「片方だけ寝返り」が長く続く子もいるといった具合です。よって、6ヶ月健診の時点で寝返りができない場合でも、他の発達の様子に問題がなければ、それほど心配する必要はないでしょう。

■(2)生後3ヶ月頃から、一歩先を読み、早めの準備を

早ければ3ヶ月頃から、下半身をひねろうとするなどの「寝返り」の兆候が見え始めますので、保護者の方は一歩先を読み、お子さんが「寝返り」をしやすい環境作りを心がけてあげましょう。

具体的には、床の上に敷いた広いマットや柵付きベッド等、安全かつ自由に動き回ることができるような場所で過ごす時間を増やし、ベビーカーやバウンサー等に乗っている時間は最小限にしましょう。手足や腰などが動かしやすい服装を心がけることも大切なポイントです。

また周囲への関心や好奇心も徐々に芽生え始めます。布絵本の読み聞かせや歌、音や色彩豊かなおもちゃを使った遊びは、赤ちゃんの「動きたい」といった気持ちをかきたて良い刺激となるのでおすすめです。

■(3)練習は赤ちゃんのペースに寄り添いながら、遊びの延長で

赤ちゃんが寝返りできるようになるためには、筋肉や神経が発達する必要があります。準備が整えば自然と寝返りできるようになるので、大人の筋トレのような激しい練習は不要です。とはいえ、筋肉や神経は使うことでより強化されていきますので、遊びの中で様々な体勢に慣れるように心がけましょう。優しく手を添えながら、またおもちゃなどで動機付けをしながら、寝返りの一連の動作を疑似体験できるように促します。無理強いはせず、赤ちゃんのペースに合わせて、ゆっくり楽しみながら行いましょう。

■(4)まわりの安全確保も忘れずに

この頃になると、赤ちゃんが突然動き出すこともありうるので、目を離したりせず、ケガや事故のリスクを事前に減らしておくことも重要です。例えば、ぶつけたり誤飲したりする可能性があるようなものは近くに置かず、ソファー等の段差のあるところに赤ちゃんを寝かせないようにしましょう。やわらかい布団やクッションなども窒息の危険があるため注意が必要です。やがて赤ちゃんの行動範囲がグッと広がりますので、こまめに掃除をし、清潔な環境を心がけましょう。

■(5)こんなときには、迷わず小児科医に相談を

生後3ヶ月よりも前に「寝返り」をしたり、常に後ろに反り返るような姿勢になる場合には、筋肉の過緊張の可能性がありますので注意が必要です。生後4ヶ月で首が座らない、生後6ヶ月を過ぎても「寝返り」の兆候すらみられず、手足がだらんとしているような場合など、発達で気になることがあれば、迷わず小児科医にご相談ください。

文/小児科医 西澤和子