げっぷが出ない、げっぷは出たけど頻繁に母乳やミルクを吐いてしまう、というお悩みをよく聞きます。げっぷの方法やげっぷが出なかった時の対処法、注意していただきたい症状についてお伝えします。

※この記事は産婦人科オンラインジャーナル(2020年9月25日配信)より許可を得て転載しています。
※本ページの記事は、妊娠・出産・子育てに関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

■母乳やミルクを吐きやすいのは、赤ちゃんの胃の入り口の筋肉が緩いから

赤ちゃんは、胃の入り口の筋肉がまだ緩いため、一度胃の中に入った母乳やミルクが食道に逆流し、吐いてしまうことがよく起こります。母乳やミルクを吐いていても、成長に問題がなく、呼吸するときにゼーゼーという音が聞こえなければ特別な治療は不要です。

1歳頃から下部食道括約筋が発達することで、成長とともに自然に改善していくことが多いです。

■げっぷが出ないとき・母乳やミルクをよく吐くときに試す3つのこと

げっぷが出なかったり、母乳やミルクをよく吐いてしまう時は、次の方法を試してみましょう。

1.授乳中は少し上半身を高くし、こまめにげっぷをさせましょう
母乳やミルクを吐いてしまうことが多い場合は、母乳やミルクを与えるとき、できれば上半身を高くし、45度以上に傾けた姿勢で与えてみましょう。哺乳瓶で授乳している場合は、人工乳首の先にミルクを満たしてあげると空気を飲み込みにくくなります。また、こまめにげっぷをさせると、吐きにくくなるようです。直接母乳の場合は左右のおっぱいを替えるタイミングで、哺乳瓶の場合は30-60ml毎に、げっぷをさせてみましょう。

2.げっぷの方法を見直してみましょう
授乳後は、すぐに水平に寝かせず、縦抱きなど、赤ちゃんの上半身を起こした姿勢にしましょう。背中をトントン優しくたたいたりさすったりすることも効果的な場合があります。

3.授乳後は寝かせ方を工夫しましょう
背中をトントン優しくたたいたりさすったりという動作を数分間程繰り返してもげっぷが出ない場合は、赤ちゃんの上半身を少し起こしたり、左右どちらかに傾けた姿勢で寝かせてあげましょう。万が一、母乳やミルクを吐いてしまっても気道に流れ込むことを防げるので安全です。

母乳やミルクをよく吐く場合には、授乳後30分程はすぐに寝かせず、上半身を起こした姿勢にしましょう。座らせると胃に圧がかかりやすいので、できるだけ避けましょう。

■注意すべき症状がある時は小児科へ相談を

最後に、注意したい症状についてご紹介します。
・母乳やミルク以外に、血液成分(赤色やピンク色が混じる)や、胆汁成分(黄緑色が混じる)を吐いてしまったとき
・呼吸が苦しそうなとき
・繰り返し吐くことで身長や体重が伸び悩んでいるとき
このような症状がある場合は、一度小児科にご相談くださいね。

<参考>
・乳児の胃食道逆流(胃食道逆流症[GERD])
・Breastfeeding Management for the Clinician: Using the Evidence

文/助産師 中村早希