6月、ライフネット生命では株主総会を開催いたしました。オンラインを活用し、ご契約者さまにもご視聴いただける形での開催をするなど、ライフネット生命にとっても様々な挑戦がありました。株主総会を運営する中で、そして終えた後で感じたことを事務局の平口がお伝えします。


皆さま、こんにちは。経営企画部で株主総会事務局を担当しております平口です。

今年の6月は平年よりも1ヶ月ほど早く梅雨明けとなったとともに、記録的な猛暑が続くなど、6月とは思えない日々が続きましたね。
夏真っ盛りのような天気の中、2022年6月26日(日)、ライフネット生命の第16回定時株主総会を開催しました。当日の詳細はこちらをご参照ください。

株主総会で壇上に立つライフネット生命社長の森

オンラインで生命保険を提供する当社は、株主総会はさまざまなステークホルダーの皆さまとの貴重な対話の機会と位置付けています。2012年の上場以来「顔の見える株主総会」をテーマに運営してきました。
そこで今年の株主総会の取組みをはじめとする、ライフネット生命の株主総会の「これまで」と「これから」についてご紹介させてください。

■ライフネット生命の株主総会の「これまで」

株主総会では、より多くのステークホルダーの皆さまとお会いしライフネット生命をより知っていただくために、以前から主に4つの取組みを継続しています。
1つ目は、「日曜午後の開催」です。一般的に株主総会は平日に開催されることが多いですが、当社ではより多くの方々にご参加いただけるよう、2012年の上場から日曜午後に開催しています。
2つ目は、「ご契約者さまのご招待」です。通常、株主総会にご出席いただくのは株主の皆さまです。当社ではさらに、大切なステークホルダーであるご契約者さまも株主総会にご招待しています。
3つ目は、「一般の方々からの事前質問の募集」です。株主総会の実施時には、当社の株主・投資家情報ウェブサイト(以下、IRサイト)や公式SNSを通じて、株主の皆さまだけではなく一般の方々からも広く募集しています。いただいた事前質問は、株主総会当日に回答できなかったものも含めて、IRサイトにて主な質問とその回答を開示しています。(今年の株主総会での質問とその回答はこちら
4つ目は「会場スタッフとして社員も参加」です。株主総会には役員が登壇しますが、ライフネット生命で働く社員のことも皆さまに知っていただくために、例年会場スタッフとして社員が参加しています。多いときは約60名の社員が会場スタッフとして参加した年もあります。

また、2020年以降は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、可能な限り株主の皆さまのご来場はお控えいただくなど、これまでの株主総会の運営方法の見直しが必要となりました。これにより、コロナ禍を踏まえた新しい「顔の見える株主総会」の実現に向けてチャレンジも進めてきました。
2021年からは、従来の会場でのリアル開催だけではなく、オンラインでもご視聴いただけるハイブリッド型株主総会(バーチャル株主総会)を開催しています。リアルだけではなくオンラインでも株主総会にご参加いただけることは、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の一つとして有用です。また、遠方や海外にお住まいの株主さまにもご参加いただけるメリットがあげられます。さらに、主にオンラインで生命保険を販売している当社にとって本業にも親和性があると考えました。
その他にも、リアルだけではなくオンラインでご視聴いただく皆さまにとっても「顔の見える株主総会」となっていることを少しでも体感いただくために、従来は会場にご招待していたご契約者さまを昨年からオンラインでご招待しています。それにより、これまで遠方にお住まいで会場にお越しいただくことが難しかったご契約者さまにも、オンラインで株主総会にご参加いただける機会をご提供できました。
以上の取組みを進めながら、より良い株主総会をつくるため毎年事務局のメンバー一同で知恵を絞っています。

■今年の株主総会について

こうした取組みを踏まえながら、昨年12月ごろから今年の株主総会の開催に向けた準備を開始しました。
ハイブリッド型株主総会の開催が初めてであった昨年は、滞りなく開催すること自体が大きなミッションでした。そのミッションは無事に達成できましたが、株主総会をオンラインでも開催することの価値提供にはまだまだ伸びしろがあると考えていました。

そこで今年は、「顔の見える株主総会」という運営方針に沿いながらも、より多くの株主の皆さまとの対話を実現させるため、リアルとオンラインによるハイブリッド型株主総会のうち、オンラインの比重を高めて「より多くの方にオンライン視聴をしていただけること」をミッションに掲げました。
具体的には、オンライン視聴者数の増加に向けて積極的な情報発信を進めました。株主総会まで残り1ヶ月をきった時期から、「IRメール配信」等において株主総会の開催案内メールを定期的にお送りするとともに、Twitter・Facebookといった当社の公式SNSにおいても定期的に株主総会の開催告知を行いました。また、今回株主総会の開催告知バナーも作成し、IRサイト等に掲載することでより多くの方々に株主総会にご参加いただけるよう周知を図りました。

Twitterでの告知ツイート(※現在は質問の募集を終了しています。)

株主総会の開催告知バナー(※現在は掲載終了しています。)

最終的に、昨年の2倍近くの31名の株主さまにオンラインでご参加いただき、また、いただいたご質問も多くなりました。昨年以上に株主の皆さまと対話をすることができたのではないかと考えています。

また、積極的な情報発信を進めることによって、株主総会を起点とする株主の皆さまとのコミュニケーションを少しでも「点」から「線」に変えることができたと考えています。これまで私は、株主総会は株主の皆さまとの貴重な対話の機会であるにもにもかかわらず1日のたった短い時間で終わってしまうことに対して、どこか歯がゆく思っていました。
株主の皆さまとのコミュニケーションという観点において、株主総会当日の対話は「点」です。当日だけではなく株主総会の前からもっと株主の皆さまへの発信を増やすことで「点」が「線」となり、株主総会を起点とした一体的なコミュニケーションをより深化させることにもつながったのではないかと考えています。

コロナ前は、報道関係者の皆さまも株主総会会場にご招待していましたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴いこの数年間はご招待することができませんでした。今年より株主・ご契約者の皆さまに加えて、報道関係者の皆さまもオンラインでご招待しました。
日ごろより当社を支えてくださっている一人でも多くのステークホルダーの皆さまに株主総会にご参加いただくことが、「顔の見える株主総会」を体現することにつながっていると考えています。

なお、7月19日(火)に今年の株主総会にご参加いただいた皆さまのアンケート結果を開示しておりますので、よろしければこちらもご参照ください。

■ライフネット生命の株主総会の「これから」

上場以来、当社の株主総会の運営方針として掲げている「顔の見える株主総会」は、オンラインで生命保険を提供する当社だからこそ、直接リアルでステークホルダーの皆さまとお会いできる株主総会を大切な機会と捉えてきました。

しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機としてリアルだけではなくオンラインでも株主の皆さまとの対話を実現することの重要性が高まっているとともに、前述のとおりコロナ禍であることを問わずリアルだけではなくオンラインでも株主総会にご参加いただけるメリットがあると考えています。どのような株主総会の開催形式であれば株主の皆さまとより良い対話の実現につながるか、すなわち「顔の見える株主総会」をどのような取組みで実現できるかについては、過去にとらわれず来年以降も変化と挑戦を続けながら検討していきます。

そして、当社のみならずこれまで企業の株主総会はリアルで開催することが一般的であったことも事実です。
株主総会は、企業の現状や株主構成等によって環境は大きく異なると思いますが、一企業の株主総会担当者として、オンライン開催の重要性が認知されることによる「株主総会の開催形式の多様化」をきっかけに少しでも「株主総会全体の多様化」につながることで、株主総会が今よりももっと一社一社の個性を表現できる素晴らしいイベントになっていけばと願っています。

経営企画部
平口