フリーランスや自営業の方は、会社員や公務員の方と比べると、公的保障が薄いことはご存知ですか。元気で働いているうちは見過ごしてしまいがちですが、万が一、大きな病気や怪我をして仕事ができなくなった場合のことを考えると、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

そんなフリーランス・自営業者が考えるべき保険とはどのようなものでしょう。

■1.まずは自分のリスクを整理して考える

フリーランス・自営業の方は、大前提として、「会社員や公務員とは社会保険の仕組みが違う」ということをおさえておかなければなりません。たとえば年金制度では、フリーランス・自営業の方は「国民年金」のみ(1階建て)ですが、会社員・公務員の方は、それに「厚生年金」がプラスされていますので(2階建て)、同じ状況になったとしても、受け取れる年金の額が大きく異なります。年をとってから受け取る老齢年金だけでなく、万一本人が亡くなった場合に配偶者等に支給される遺族年金や、万一本人が障害1級・2級などの認定を受けた場合に支給される障害年金も、すべて同様で、フリーランス・自営業の方には1階部分しかありません。(図1)

厚生労働省ウェブサイトより

■2.“万一のこと”を考える

社会保険のしくみを踏まえた上で、はじめに「自分が死亡する」という不慮の事態が起きたときの経済的リスクを、自分はどこまで許容できるのだろうか? ということを考えてみましょう。

例えば、自分が死亡した場合、残された人たちの経済的リスクがあるのか、ないのか。ある場合は、どれくらいあるのか。遺族年金などの支給でまかないきれない生活費を、どこまで預貯金等で支えられるのかを考えます。

もし、自分に家族がいて、パートナーが専業主婦(主夫)であったり、小さい子どもがいるということであれば、フリーランス・自営業者、会社員に関わらず、死亡保険は重要なものになるでしょう。

裏を返せば、自分が独身だったり、子どもがいたりしたとしてもすでに独立していて、残された家族の生活費はあまりかからないという場合は、それほど高額の死亡保険は必要ないかもしれません。(図2)

フリーランス・自営業の方は、保険金額を考える際、先に述べたように「遺族年金」の支給額が、会社員・公務員の方より低いため、その分も考慮しましょう。

■3.仕事ができない長期療養に備える「就業不能保険」を考える

次に、自分が大きな病気や怪我をした場合に備えることを検討するとよいでしょう。

日本は公的保障が比較的充実しています。例えば、1か月間入院する場合、「高額療養費制度」を使えば、所得区分によって異なりますが治療費は10万円程度で済んでしまう方が、少なくありません。(図3)。1〜2か月の入院や治療が続いても、20万〜30万円くらいに収まります。こうした短期の治療であれば預貯金で賄えるという方は、高額の医療保険に加入しなくても、治療費自体は大きなダメージにはなりません。

(ご参考)「意外と少ない「医療費の自己負担」、公的制度を味方に「医療保険」はムダなく掛ける」

厚生労働省保険局「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

ただ、多くの方が見逃しやすいのが、長期間にわたる療養が必要になるケースです。この場合、預貯金だけで治療費や生活費を賄うのは大変です。その間、収入が減ったり、ゼロになったりしてしまうケースもあり得ます。

会社員ですと、病気や怪我で会社を休む時には、「傷病手当金」が受け取れます。傷病手当金とは、病気や怪我によって会社を休み、十分な報酬が得られない場合に、家族の生活を保障するための制度です。最長で支給開始日から1年6か月の間、支給開始日以前の収入の約3分の2の金額が支給されます。

ですから、会社員でしたら、突然病気や怪我になって長期間出社できなくなっても、すぐに収入が途絶えるケースはほとんどありません(図4)。

しかし、フリーランス・自営業者の場合はそうはいきません。自分が働いた分だけが収入である人は、働けないと収入もなくなりますし、国民健康保険には「傷病手当金」という制度はありませんから、仕事ができなくなった途端に収入が途絶える可能性があるのです(図4)。そういった点から考えますと、フリーランス・自営業者は、長期間働けなくなった時に備える保険、例えば「就業不能保険」を検討されると、より安心できるでしょう。

ライフネット生命では、就業不能保険「働く人への保険2」という商品があります。元々は「働く人への保険」という旧商品がありました。旧商品と「2」との大きな違いは何かというと、給付金を受け取れるまでの期間です。

旧商品では、180日間就業不能状態となったら給付金を支払うという内容でしたが、フリーランス・自営業者の方にとっては、半年も働けないのは経済的に大きなリスクになります。傷病手当金もありませんし、半年分の収入を預貯金で賄うのも大変です。

そこで、「給付金を受け取れるまでの期間が、もう少し短い保険を」との要望が高まり、「働く人への保険2」では「60日型」というプランを作りました。60日間、就業不能状態となった場合、61日目から給付金の支払いがスタートするという内容です。また、一定期間の給付金を半額にすることで保険料を節約できる「ハーフタイプ」というプランもあります。

「長期にわたって働けない」状態になると、預貯金で家計を賄うのは難しくなります。就業不能保険は、そうしたリスクに備える保険です。こういったケースは発生する頻度こそ少ないものの、いざ起こってしまうと非常に困る事態です。特にフリーランス・自営業者は、保険を選ぶ際にこういったリスクも考えてみましょう。

<クレジット>
文/ライフネットジャーナル オンライン 編集部

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