世の中をもっと楽しく、グッドにするためのアクションをご紹介しているラジオ番組コーナー「COME TOGETHER」。毎週金曜日の朝に、さまざまな団体の活動が紹介されています。

今回は、その中から「NPO法人 若者メンタルサポート協会」の理事長・岡田沙織さんにお話をうかがいました。

当記事はFMラジオJ-WAVE「JK RADIO TOKYO UNITED」の番組で、世の中をもっと楽しく、グッドにするためのアクションを紹介する『COME TOGETHER』 (2017年1月13日放送)より許可を得て転載しています

■「若者メンタルサポート協会」とは?

「若者メンタルサポート協会」は、小学生〜大学生を対象とした相談窓口を設けた若者支援活動と、子育てに悩んでいる親御さんの支援、発達障がいの方へのサポート活動をしている団体です。
LINEやメールなどで届くさまざまな相談ごとに対して、実際に対面して話を聞きに行くなど、「ひとりじゃないよ」をキーワードに活動しています。

■Q:そもそも岡田さんが支援活動を行おうと考えたキッカケは?

岡田:私自身が孤独な幼少期を送り、10代は居場所を探してさまよっていた子どもだったんです。「この時に寄り添ってくれる大人がいたら、どれだけ人生違っただろうか」という想いから、最初はブログで、若者へのメッセージや私の生い立ち、過去を赤裸々に発信しながら「同じように苦しんでる子はいつでもメールして」とメールアドレスを
記載していました。その活動が徐々に知られるようになり、NPOとして法人化しました。

■Q:例えば昨年に寄せられたSOS、どのような声があるんでしょうか?

岡田:私たちの元に届くのは、「死にたい」という相談が99%と、圧倒的多数です。家に居場所が無い、という子どもたちがとても多いんです。最近だと、シングルマザーで母親がロクな恋愛をしておらず苦しんでいる、という相談や、勉強や学歴重視の厳しい親の元で留年が決まり、親に泣きつかれて「自分は親を泣かせるような人間なんだ」と
家出をした中でLINEをくれた男の子もいました。

■Q:いまの若者たちの置かれている状況について、岡田さんが感じることは?

岡田:今の10代の親世代である40〜50代の大人自身、余裕が持てず、子どもに対して
多くの要求をしたり、子どもの行動を支配してしまう人が多いんです。その結果、子どもたちが悩み苦しみ「死にたい」と隠れてリストカットしたり、信じられる大人も居場所もなく自殺願望と戦って苦しんでいるように感じます。

■Q:いま、この放送を聞いている悩みを持つ若者や、周りに悩んでいる子がいる、という人ができることは?

岡田:子どもたちは何かしらのSOSを出しています。例えばリストカットにしても、大人や周りはみんな「なんで切るの?」「そんなことやめなよ」と、まずは自傷行為そのものを止めようとしますが、大切なのは「なぜそれをやるか?」。まずはそのわけに耳を傾けて、受け止めてあげてほしいと思います。

■Q:私たち大人は、「その悩みを聞いてあげる余裕」が必要ですね

岡田:頭ごなしに行動を止めたり叱ったりするのではなく、かといって腫れ物に触るような対応でもなく、ただ気持ちをわかってあげる。そして抱きしめてあげるだけで、
子どもたちの心は安心して満たされるということを、何より伝えていきたいです。

<インフォメーション>
「NPO法人 若者メンタルサポート協会」の詳しい情報や 相談の窓口は、以下のサイトをご覧ください
http://wakamono-support.jp/