(写真はイメージです)

いわゆるブラック企業の問題が話題になり、労働者の待遇改善を含む「働き方改革」にむけて政府や官庁も動いています。しかしおそらく表面には出てこない劣悪な労働環境もあり、悩みは労働者一人ひとり違うものでしょう。特に若者の労働問題について相談を受け、解決を目指して活動するNPO法人POSSE(ぽっせ)の事務局長、渡辺寛人さんにお話をうかがいました。

当記事はFMラジオJ-WAVE「JK RADIO TOKYO UNITED」の番組で、世の中をもっと楽しく、グッドにするためのアクションを紹介する『COME TOGETHER』より許可を得て加筆転載しています

■NPO法人POSSEとは?

若者の労働・貧困問題に取り組むNPO法人です。主に20代・30代のメンバーが、労働相談を受け、社会の問題を調査、研究し、さらに社会に発信しようと活動しています。

■さまざまな「ハラスメント」についての相談も寄せられているそうですが、どんなハラスメントについての声がありますか?

特に、「ブラック企業」と呼ばれるような企業では、若者を選別し、辞めさせるために戦略的なパワーハラスメントが行われています。例えば次のようなことです。

・仕事を与えない。
・トイレ掃除ばかりやらせる。
・人生の反省文を書かせ「カウンセリング」を受けさせ、自己否定させる。

事務局長の渡辺寛人さん

■もし、ハラスメントにあってしまった場合、どうすればいいのでしょうか?

まず記録を取ることが重要です。できるだけ具体的に、誰が、どこで、どのように、何をしたのか、言ったのかということをメモしたり、メールやLINEなどでハラスメントが行われた場合は、スクリーンショットを撮って保存したりします。

また、音声による記録も有効ですから、スマートフォンなどで音声を記録しておくといいでしょう。その上で、専門家に相談するのです。会社の内部の相談窓口では、不十分な対応しかしてくれず、相談したことが当事者に伝わり、不利益な扱いを受けることもありますから、心配な場合は外部の相談窓口に相談するほうがよいと思います。

■働き方に関して、団体として呼びかけたいことは?

働き過ぎやハラスメントによる、過労うつ・過労死が広がっています。疑問を感じたら、労働時間・ハラスメントの記録をつけ、私たちのような専門家に相談することを勧めます。

POSSEでは、過労死やうつ、ハラスメントなど働き方に関して、自分自身のことはもちろん、家族や身近な人のことについても相談を受け付けています。 働き方について、違和感がある方は、ぜひウェブサイトをご覧ください。電話での相談も受け付けています。

<インフォメーション>
NPO法人POSSE
●http://www.npoposse.jp/
●労働相談(東京):03−6699−9359