前回、転スラ製作委員会の一員であり企業コラボレーションの仕掛け人でもある天野さん(ADKマーケティング・ソリューションズ)をゲストに迎え、ライフネット生命きってのアニメ好きでありアニメコラボ企画の立案者、古川(お客さまサービス部)、そしてコラボサイトのストーリーを手がけている安藤(マーケティング部)の3人で「転スラ×ライフネット生命」のコラボ企画を振り返りました。今回は渾身のオリジナルストーリー制作秘話を語ります!

(前編「『転生したらスライムだった件』が保険会社とコラボした件」はこちら

■生命保険会社から「作家」が誕生した件

天野さん(以下敬称略):今回のコラボサイトでは、主人公のリムル(スライム)とライフネット生命のゆるキャラ「ラネットくん」が登場するオリジナルストーリーが展開されます。このストーリーを考えるまでには、相当な産みの苦しみがあったんじゃないでしょうか?

安藤:私がコラボサイトのストーリーを担当させてもらいましたが、普段アニメをまったく見ないので、正直に言うと、仕事として小説や漫画を読んでいた部分もありました。でも、だんだんと、もうなんか、好きになってしまって(笑)。アニメの世界も、『転スラ』の世界も、すごい世界だと思うようになったんです。「こんな作品に携わることができてうれしい!」という気持ちが勝っていきました。ストーリー作りも、みんなと相談しながらやっていたので、一人で苦しいというようなことはなかったです。

 

 

コラボサイトのオリジナルエピソードでは、魔物界で保険の話を繰り広げる(転スラ×ライフネット生命コラボサイト「Episode2満月の夜に」より)

古川:本人は謙遜していますけど、基本的な設定はほぼ安藤のアイデアです。そこに、周りの『転スラ』好きのメンバーが、いろいろ意見を加えていきました。私含め、ああだこうだと結構好き勝手言うので、さらに安藤を苦しめることに……(笑)。

天野:みなさんがものすごい熱量で作ってくれたので、原作の伏瀬(ふせ)先生も「作品をこういう形に広げてくれてありがとうございます」と喜んでくださいました。ネタ元の作品はあるけれど、自分でストーリーを作るって作家の領域ですよ。みごとなコラボだと思います。キャラに対する安藤さんの思い入れも感じられて、スピンオフサイトとして、ファンも十分楽しめる内容だと思います。かなり細かいところまで読まれたんじゃないでしょうか?

安藤:いやいや、本当に、作家ということはなく、寛容な製作委員会の方々のおかげです……。でも、漫画を読む時に、表紙カバーを外して、裏に違うイラストがないか確認するとか、隅の方まで見る癖はあります。本編に収まりきらない、遊び心がある部分が大好きなんです。細かいところにときめく性分なので、ないがしろにしたくないなという気持ちはありました。

古川:ストーリー作りで参考にしていたのは、漫画と小説だけじゃないんですよね。アニメの設定画をいただいたことも私たちの大きな刺激になりました。

安藤:そうなんです。1秒映るかどうか分からないシーンでも、びっちり描き込まれていて、色も本当に美しいんです。びっくりしました。これは人間にできることなのか……と、グッときてしまって……。物を作っている方々って本当にすごいなって、感動したんです。それに、原作やアニメを見ている方も多いので、口調とかは絶対に間違えてはいけない、と。家でご飯を作りながらアニメの音声だけを流して、口調をインプットすることもありました(笑)。

 

コラボサイトのオリジナルエピソード3では、名前を入れるとキャラクターたちがあなたの名前を呼んでくれる仕掛けが……(転スラ×ライフネット生命コラボサイト「Episode3カイジンの願い」より)

天野:ストーリーは会社で考えているんですか?

安藤:基本的には会社で考えているんですが、「あまりおもしろくないかも…」と思ったら家でも考え直してしまうこともありました。古川や他のメンバーからアイデアをもらって、それがポンってハマるとなんとかなるんですけど、苦しい時は本当に苦しくて……。「伏瀬先生は会社に通いながらこの本編を考えていたなんて…」と、もう本当に尊敬しました。

天野:やっぱり作家さんみたいだ(笑)。今回はあまりにも熱量が高いコラボなので、逆に転スラ製作委員会側から「これは普通の企業のコラボではないから、公式サイトからリンクを飛ばそう」という話になったんです。委員会のメンバーは、保険を考える時に確実にライフネット生命のことを思い出しそうだ、と言っていました(笑)。

 

古川:今回は「第三者が見ておもしろいと思うか」ということを真剣に考えて、それを形にするのは大変だな、ということを痛感しました。考えている時はよくても、「これってでき上がった時に本当におもしろいのかな」と、ふと不安になることがあります。「何だこれ」って思われないだろうかと心配しながらやっているので、新作を出す時は毎回ドキドキですよ。好評だったという反響を聞いて、やっと肩の荷が一瞬下りるんです。その後また次の新作をどうしようかと考え始めますが。

天野:みなさんこの企画以外にも通常の業務があるでしょうし、両立は大変だったでしょうね。

古川:特にストーリーを考える安藤は大変だったと思います。一度私が、忙しくて安藤との打ち合わせを忘れかけてしまったことがあって……。「やばい、時間過ぎてる!」と思って会議室に行ったら、真っ暗な会議室でモニターだけ光っている。そこに安藤が一人でいて、考え込んでいるんです。あの時は謝り倒しました(笑)。

天野:今後まだまだ『転スラ』関連の企画は展開していきますけど、皆さんにこれだけ熱量のあるサイトを作ってもらえて、私もとてもやりがいがありました。

安藤:このチャンスをいただけて、本当に天野さんに感謝しています。「アニメを作る人たちってかっこいいなぁ」って心から思いました。今度、アニメを作っている人に「ありがとうございます」って言いに行きたいくらいです。

天野:セッティングしましょうか?!

古川・安藤:ぜひお願いします!

<了>

左から古川(ライフネット生命)、天野さん(ADKマーケティング・ソリューションズ)、安藤(ライフネット生命)

転生したらスライムだった件×ライフネット生命

<クレジット>
取材/ライフネットジャーナル オンライン 編集部
文/香川誠
撮影/横田達也
©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会